暇つぶしにお読みください-31.ニパウイルス- | 血液の鉄人の医学と切手のサイト

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医学関係の仕事に携わっている傍ら長年収集した医学切手を使用して、医学関係の出来事を興味深くそしてわかり易く解説いたします。

ニパウイルスは1999年のマレーシアの養豚業者の中の患者発生で初めて確認され、その後さらに12回の発生がみられましたがその発生は全て南アジアです。

ニパウイルスは新興動物由来感染症ウイルスで、パラミクソウイルス科に属するウイルスで、コウモリが自然宿主と考えられています。

感染経路は主に、感染した動物(コウモリやブタなど)の体液や分泌物との接触、または汚染された食品の摂取などです。

ヒトからヒトへの感染も報告されていますが、比較的まれです。

ニパウイルス感染症は、発熱、筋肉痛などのインフルエンザのような症状から始まり、重症化すると脳炎を起こし、死亡することもあります。

特に、脳炎になると意識障害、痙攣などの神経症状が現れることが特徴です。

なぜ危険なの?

致死率が高い: 重症化すると死亡率が高く、有効な治療法が確立されていません。

感染経路が複数: 動物からヒト、ヒトからヒトなど、様々な経路で感染が広がる可能性があります。

新たな感染症: 新興感染症であり、まだ解明されていない部分が多く、予期せぬ感染拡大のリスクがあります。

【どうすれば防げるの?】

1.感染動物との接触を避ける

 

コウモリやブタなどの野生動物との接触を避け、特に生肉や未加熱の動物製品の摂取には注意が必要です。

2.衛生管理

 

手をよく洗い、食品を適切な温度で調理するなど、基本的な衛生管理をする必要があります。
 

 

【参考資料】

 

 

 
 

 

 

下記の三種の切手は2023年中央アフリカ発行の「ニパウイルス小型シート」で、インドでのニパウイルス流行が描かれています。