医学アラカルト-2.水痘と帯状疱疹を引き起こすウイルスは同一ウイルス??!!- | 血液の鉄人の医学と切手のサイト

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水痘と帯状疱疹は、水痘・帯状疱疹ウイルス(varicella zoster virus:VZV)によって起こる急性の伝染性疾患です。

このウイルスは、ヒトに対して水痘(Varicella)と帯状疱疹(Zoster)を引き起こします。

そして初感染時には水痘を引き起こし、水痘治癒後の非活動期は神経細胞周囲の外套細胞に潜伏し続けて何らかの原因で免疫力が低下するとウイルスが再び活性化し、帯状疱疹を引き起こします。

即ち水痘と帯状疱疹は、同じウイルス水痘・帯状疱疹ウイルス(varicella zoster virus:VZV)によって引き起こされる急性の伝染性疾患なのです。

この水痘・帯状疱疹のウイルスは、1954年米国ハーバード大のウイルス学者トーマス・ハックル・ウェラー(1915~2008) によって発見されました。

そしてウェラーは、水痘と帯状疱疹のウイルスは同一のものであることを突き止めました。

更にウェラーは、ポリオウイルスの純培養に成功し、1954年にノーベル生理学・医学賞を受賞した人物でもあります。

切手は1992年トランスカイ発行の「医学者切手」で、ウェラーの肖像と共に研究に勤しむ姿が描かれています。

 

 


 

【参考資料】