医療の発展に貢献した先人達は多くいますが、今回は切手が発行されている人物について紹介させていただきます。
ヒポクラテス(紀元前460年頃~紀元前377年頃)は、エーゲ海のコス島に生まれたギリシャの医師で「医学の父」、「医聖」、「疫学の祖」と称される人物です。
彼は直接臨床検査を作り上げた人物ではありませんが、臨床検査の基礎を作り上げた人物です。
臨床検査とは病気の診断・治療の経過を的確に判断するための検査です。
彼は病人の症状とともに、尿や便、喀痰などの排泄物を細かく観察してこれを病状と関連付けています。
これこそが臨床検査の基礎となるものです。
例えば尿に血液が混ざると膀胱や腎臓の病気、そして尿の色合い、沈殿物、尿の量、尿の臭いにも注目しています。
更に便が黒色になると深刻な病気があるなどです。
これらはすべて現代医学に生かされています。
これらのことからしてヒポクラテスは臨床検査の先駆者と言えます。
ヒポクラテスの医術は、臨床検査と観察の技術に負うところが第なることからして、ヒポクラテスは「臨床医学の父」と呼ばれるのがよりふさわしいと言われています。
切手は1996年ギリシャ発行の「国際医療オリンピック切手」の中の一枚で、ヒポクラテスの彫像が描かれています。
切手は1987年ウガンダ発行の「科学史上の偉業切手」の中の一枚で、手術光景とともにヒポクラテスが描かれています。
切手は1968年オーストラリア発行の「第22回世界医師会会議記念切手」の中の一枚で、ゴム手袋をはめて注射器を持つ医師の右手の上にヒポクラテスの横顔が描かれています。