結核物語-8.結核再流行- | 血液の鉄人の医学と切手のサイト

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医学関係の仕事に携わっている傍ら長年収集した医学切手を使用して、医学関係の出来事を興味深くそしてわかり易く解説いたします。

結核が世界で猛威を振るっています。

日本では過去の病気とされている結核が、世界で猛威を振るっており、2014年の死者は150万人を超え、今やAIDSを上回り、世界中の全ての感染症の中で最多となっています。

更に多剤耐性結核も流行し、深刻な状態となってきています。

結核は、これまで考えられてきた以上に深刻との認識が世界的に高まりつつあります。

日本国内においても毎年新たにおよそ20000人の患者が発生し、年に2000人以上が死亡していることからして、日本は未だに結核蔓延国と言っても過言ではありません。

結核に対する認識を新たにして、結核撲滅に立ち向かう必要があります。

切手は1906年オランダ発行の「結核予防付加金付切手」で、四隅に結核治療に必要な太陽の光(左上)、新鮮な空気(右上)、新鮮な水(左下)、新鮮な食べ物(右下)が描かれています、なおこの切手は世界で最初に発行された結核予防のための付加金付切手です。
 

 

 


切手は1956年トルコ発行の「結核予防切手」で、サナトリウムと結核の療養をしている女性が描かれています。

 

 


 

 

※サナトリウムとは、結核療養所のことで治療薬のなかった一昔前までは大気安静療法が結核治療の主流を占めていたため、空気のよい高原や山間,海浜などに建てられていましたが、化学療法の発達に伴い、結核が短期間で治癒するようになったことと、結核患者が減少したため現在は殆ど見られなくなっています※