食と医学-4.β-カロチンの取り過ぎは体に良くない- | 血液の鉄人の医学と切手のサイト

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β-カロテンとは、1930年に発見された健康成分で、にんじん(carrot)の橙色のもとになっている栄養素であることからこう名付けられました。

β-カロテンは、緑黄色野菜に含まれる橙色の色素成分で、体内でビタミンAに変換されるプロビタミンAの1つです。

しかしこのβ-カロテンはすべてがビタミンAに変換されません。

よってβ-カロテンの摂取量=ビタミンAの摂取量にはなりません。

β-カロチンはにんじん、ほうれん草、かぼちゃ、ミカンなどに多ン含まれています。

中でもニンジンには、100gあたり7.7mgも含まれています。

β-カロチンを摂取することでがんが予防できるという研究が1960年代に行われましたが、β-カロチンはがんを予防することができないという結果が得られがん予防効果は否定されています。

β-カロチンを含むサプリメントを日々長い期間取り続けると、がんを予防するどころか、肺がんのリスクが10~20%高まるという調査結果があります。

1日20mg以上のβ-カロテン製剤の服用は肺がん発生を高める危険性があるということが、欧米での調査で明らかにされています。

日常にんじん、ほうれん草、かぼちゃ、ミカンを日々食べることは、害にはならず人体の粘膜や皮膚、免疫機能を正常に保ったり、視力を維持するため効果があります。

サプリメントなどでの取り過ぎを注意することです。



切手は1986年リビア発行の「リビアの野菜切手」の中の一枚で、ニンジンが描かれています。

 

 



切手は2008年スウェーデン発行の「フローラ切手」の中の一枚で、ニンジンが描かれています。

 

 


※フローラとは、ローマ神話に登場する花と春と豊穣を司る女神※

 



切手は2017年ニュージーランド発行の「野菜切手」の中の一枚で、ニンジンが描かれています。