一夜漬け、懐かしい言葉です。
大学を卒業し医師国家試験に合格してから16年が経過しました。この間に受けた試験は産婦人科専門医試験と周産期専門医試験の2回です。もちろんですが、どちらも一夜漬けとは縁がないような試験でした。日々の診療知識・技術がそのまま試験に出るようなものでしたから、日々の診療の中で必要とされる勉強が試験にも役立ちました。それ以前に大した試験勉強もしませんでした。その前に受けた医師国家試験は膨大な範囲からの出題であり、一夜漬けが通用するような試験ではありませんでした。
ですから一夜漬けといって思い当たるのは学生時代の試験ですね。大学時代は試験前にならないと勉強しませんでした。本当にのんびりさせてもらいました。特に教養や基礎医学の頃は試験前数日から勉強スタートで、試験前日が勝負のときでした。一夜漬けもよくやりました。
一夜漬けは試験の勉強としては効果があるのでしょう。医学部時代にも再試験は一度も受けずにすむくらい、試験は一発合格でした。でも、試験のための勉強にはなるのですが、勉強としては面白くないです。それに、記憶や知識として残りにくいですね。コツコツと少しずつ理解しながら記憶に留めていくという勉強が理想的なのでしょうが、教養や基礎医学の頃は出来ませんでした。やっぱり自由時間の誘惑に負けてしまいました。臨床医学を勉強する頃になって、ようやくコツコツと理解しながら勉強していくことの大切さを実感できましたし、それによって理解し記憶に残っていくことの楽しみも出てきました。
本当に思い出しても一夜漬けの勉強は辛かっただけですね。もうあの頃の一夜漬け時代には戻れないですね。今も少ないながら医学・医療に関しては勉強の日々です。
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