コンサート日記551九州編(本名徹次×宇根康一郎×九響) | チャーリーの音楽の旅 ~ゴールド金賞~

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1/28は九州も雪模様との予報で早くも久しぶりの冷え込み雪の結晶他所で食事しようとしていましたが、寒さに負けて暖まるために駅地下の因幡うどんへラーメン

 

毎度の因幡うどん

今回もセット

バスでホールへバス

 

 

入館

お弟子さんから宇根さんへ

2025年1月27日FFGホール

九州交響楽団

天神でクラシック 音楽発見!ラボ#8

続…モーツァルトをあなたに Vol.18

Cond:本名徹次

Cl:宇根康一郎(九響首席)

 

W.A.モーツァルトプロ

【第1部】

歌劇「後宮からの誘惑」序曲K.384

 

クラリネット協奏曲イ長調K.622

Ⅰ.Allegro

Ⅱ.Adagio

Ⅲ.Rondo:Allegro

 

【第2部】

交響曲第38番ニ長調K.504《プラハ》

Ⅰ.Adagio - Allegro

Ⅱ.Andante

Ⅲ.Presto

 

今日はココから

 

何でいつも土日開催なのが月曜日なのか?という疑問が会場へ行ってみて氷解しましたグラサンモーツァルトはそう1756年の1月27日が誕生日でしたねあせる

 

今回はVo.18を重ねる「モーツァルトをあなたに」シリーズを、福岡市と友好都市であるハノイのベトナム国立交響楽団音楽監督の本名さんを指揮者に迎えて開催OK

 

今年3月28日旧福岡市民会館が福岡市民ホールとして建替えオープンしますが、開館記念にCVNSOのメンバー8名とソリストにグェン・ヴィエット・チュンさんを迎え特別演奏会を行います(チケット2F中央2列目を確保済み)

 

 

前置きが長くなりましたが、今回は小編成の良さと本名さんの的確なグリップが光った秀演という印象でした~1曲目はジングシュピールといわれるドイツ語オペラでトルコの後宮が舞台

 

1782年のアマデウスが作曲した時代は、既にオスマン帝国の第2次ウィーン包囲からでさえ100年近く経過していたものの、音楽的には帝国最精鋭のイエニチェリをはじめとした自軍を鼓舞するメヘテルハーネ(軍楽隊の先祖)の演奏がよほど衝撃的だったのか、らくだ皮の太鼓(キョス)をB.Drに真似させたりしています

 

 

まあスレイマン大帝の時代から散々と痛めつけられたヨーロッパの軍勢は、最後はメヘテルハーネが演奏する行進曲が聞こえただけで退散したという都市伝説があるくらいですからww

 

そして大太鼓だけでなくトライアングルがやたら聞こえたり、シンバルが強調されたりとその他の特徴もよく出ていて、おお本名氏お主なかなかやるな~とw

 

 

メヘテルハーネ(好きなんです)

 

 

前半のメインは我らがCl首席の宇根さんによる、Cl協といえばという作品で演奏後の本名さんと宇根さんのトークでも話していたように、クラ奏者であれば100回は吹くであろう名曲中の名曲

 

 

本来はバセットクラリネットのためのコンツェルトですが、ウィーン宮廷楽団のCl奏者で親友のシュタードラーに書かれた物で、現代版はバセットでなく編曲者不詳によるクラによる対応が可能なように不能箇所だけ改変されているようですねメロンパン

 

Wikより

 

定型どおりにオケの主題提示で始まりますが、宇根さんのClは柔らかくそして可愛らしく、楽曲自体もアマデウス持ち前の明るさとしゃれっ気のようなニュアンスを感じる演奏です

 

第1楽章主題

 

第2楽章は第1楽章のオケによる提示とは対照的にソロClから始まり、息の長いフレーズが簡潔ながら深みのある慈愛を感じさせ、クラリネットの魅力を存分に聴かせてくれました目がハート

 

第2楽章主題

 

最終楽章はアウフタクトから軽快快活な調べをソロClが展開していきますが、大見得を切るようなカデンツァは最後まで現れず、ユーモアのなかにも最晩年の作品らしくどこか諦観のような雰囲気を感じるのは私だけでしょうかひらめき電球

 

第3楽章主題

 

最初から最後まで素晴らしい独奏を優しい人柄を偲ばせる包み込むような音色と、真摯に楽曲に向き合う姿には感銘を受けました~ぶらぼぉビックリマーク拍手拍手拍手素敵な演奏ありがとうです

 

指揮者とのアフタートーク

Xより

 

なんだかどんどん長い記事に成りすぎですね叫び後半のメイン《プラハ》は簡潔にあせる

 

このK.504愛称プラハは《フィガロの結婚》の大成功によりプラハに招待され、1787年1月にプラハにおいて自らの指揮で初演したことから名付けられたものですね音譜

 

メヌエットを欠いた3楽章形式で、彼が交響曲様式を確立し成熟させていく過程の曲として、後期交響曲の一角を成す変化と機知に富んだ曲想です

 

書法としての転調やシンコペによって曲想にグラデーションを巡らし、彼らしい精緻さのなかにも大胆さも取り入れ、フィガロの軽快さも失わない展開はさすが天才ですラブラブ

 

 

 

本名さんの指揮は初めてでしたが、よく曲の特徴を隅々まで配慮し大胆かつ繊細なグリップを効かせた演奏は、おお日本にはまだまだ知らない指揮者がいるんだと再認識しましたにやり

 

なかなかおしゃれな秀演を聴かせてくれてありがとうでしたうさぎのぬいぐるみメンバーにスタッフの皆さんもお疲れ様でしたクラッカー冒頭で紹介した特別演奏会楽しみにしています合格

 

終演

2ndVn永田さんラストステージ永年ご苦労様でしたニコ

次回も九響

 

P.S.雑感

ちょうど博多駅について帰りの特急に乗り込もうとしていた時にXに秋山先生の訃報が大泣き

 

驚きとショックで絶句しましたが、東響の会員時代は指揮台に秋山先生がいることは当然でしたし、この前の引退報告のときも詳細はわかりませんでしたが復帰ありと信じていました

 

私ごときが先生の偉大さを一欠片も理解できていないでしょうが、ひたすらご冥福を祈るばかりです・・・幾多の演奏を聴かせてくれて本当にありがとうございました~安らかに

 

私にとってのラスト秋山先生