うらしまたろう
気ままな旅行から
戻ってきたおばあちゃんは
出かける前より
若々しく
ますます元気


対称的に
すっかり寂しくなってしまった小さな町に
びっくりしてしまいます。
それでも、
息子は腕のよい、真面目なパン職人でしたし、
奥さんは明るくて朗らかな人でしたので
おばあちゃんは
お店の心配などしていませんでした。
おばあちゃんの期待通り
厳しい状況ながらも、
お父さんのパン屋さんは
美味しそうなパン
の匂いでいっぱいでした。
近くのお役所や銀行がなくなったり
学校も生徒さんが減って
お店を訪ねるお客様が減ってきたので、
お母さんは実家の牛乳屋さんの営業の人と
スーパーや学校や駅や
繁華街のレストランを回って売り込みをかけたり、
日曜日を店休日にして、
実演販売をしにいって名前を売ったりと、
寡黙なお父さんの代わりに
アクティブな営業活動を展開していたのでありました。
つづく




