ある一日がきっかけで
赤子のように泣くことを思い出せたアタシ。
長い間蓋をしていただけの涙に気付き
溢れて止まらない涙と共に
“無。の中に綴じ込めていたもの”
の流出を感じた夜。
泣けるようになったアタシの幸運 ──
壊れたカタクナ。を片手に
赤子のようにセキララ。に泣く。を思い出せたアタシの幸運。
それでもアタシの望みは臨終。
16 の時からこれだけは変わらない。
新月に暴かれたセキララ。
さざ波さえ立たない完全なる凪。
風が吹いても
嵐が来ても
小石を投げても
溺れて足掻いても
波は立たない ── 凪いでいる。
何もない。
なにもない。
ナニモナイ。
平原ではない
荒野でもない
砂漠でもない
砂。すらない
天も地もない
上下がない
引力がない
重力がない
あるのは暗闇だけだ。
いるのは自分だけだ。
ナニモナイ ── 天地のない暗闇の中で
ただ、漂っている。
確かに他者という存在を拒絶した一瞬はあったのかもしれない。
受容されていないと一方的に感じ、防衛手段としての拒否反応が出てしまったのか
(そもそも相互受容なんてものが幻想に過ぎないのだけれど。)
抱かないと決めていた期待を無意識下で抱いてしまっていた結果
(だとしたら、嗚呼。僕はなんて愚かなんだ!!)
期待を、未来を、関係性を裏切られたと感じ
僕という存在を否定された気分になり
“僕自身が気付きもしないうちに” 相手を斬り棄てたのか
斬り棄て “られた” 自分の傷を見て我に還った時には刹那は終っていたのか
とにかく。
感情を “押し殺し” たりはしていない。
無理なんかしてない。
自分に嘘はついてない。
頑なになっているツモリもない。
笑えない。
怒れない。
泣けない。
喜怒哀楽がない ──
喜怒哀楽を思い出せない。
それだけだ。
【感情が凍る。】
を僕は知っている。
悲しくも苦しくもない。
痛くも痒くもない。
幸せも不幸もない。
比較するものがない。
全て閉じたことで (意識的に?)
相手に閉じられてたことで (気付かないうちに?)
何も感じなくなる “無” ──
虚無。のない、皆無。
何モナイ。
凪イデイル。
あの感覚を僕は知っている。
だけど今、僕は泣ける。
痛いがわかる。
だから余計に君が痛い。
無。から解放された僕。
海外で暮らした 1 年でやっと自由になれた僕。
知ってる日本人なんて誰もいない世界の中でだけ
確かに僕は自由だった。
無。がない世界に生きていられた。
不自由な世界に戻った途端
還りたくて還りたくてあの自由に還りたくて
でも背負っていたものが大きくてどうしても還れなくて
外界を閉じる代わりに内界を閉じるしかなくて。
だから君には
生きたいように
行きたいように
進んで欲しい。
仮面を外すばかりが正解とは限らない。
仮面を無理に外す必要はないんだ。
仮面が必要な場面はいくらだってある。
正直に本音をぶつけることが正義などでは決してない。
Just believe it!!