***熱血主婦 豆ちゃんに捧ぐ***



「今日も一日御苦労さん」 


誰も居ない部屋に呟く 


閉め切っていた窓を開ければ 

微かに流れ込む 夜風 


どんな預言者だって

君の未来の姿を当てられない


「疲れた」なんて言えないよ 

みんな働いているんだもん・・・ 

明日の朝の微笑みを 

夢見て今夜も さあ 

「オヤスミ」 



こんな世の中だから 

目を閉じて良い事を信じよう 


「涙なんかは見せないよ」 

鏡の向こうに約束する 

明日いつものバス停で 

出会うあの人にも 


「オヤスミ」




********

友人の豆ちゃんは、小柄な体でくるくるまめに動き回るので、豆ちゃんというあだ名だった。

今、ひとりでいくつもの苦労を背負い込んでいる。

身体が健康なのが唯一の救い。でも最近ちょっぴり疲れ気味だ。

私事だが、私も介護に携わり、ある時思わず「疲れた」と、言いたくなってしまった。

その時自然と思いついたのが、「オヤスミ」の詩。

苦労している友人や、もっと苦労している人たちが世の中には沢山居るのに、

自分なんかが言ったらばちが当たる・・・。

こんな時いつも思い浮かぶのが、豆ちゃんの事。

私は自分を甘やかしているんだ。

でも・・・本当に疲れたら、「疲れた」って言っても良いでしょう。

少し位愚痴っても許されるでしょう・・・。

私は、「頑張りすぎないで」って・・・言いたいんだよね、豆ちゃんに。

大声で「疲れた――っ」って叫んでも、誰も怒りはしないよヒヨコペタしてね