日本の会社と比較して、アメリカの製薬会社は研究業務受託会社 (CRO) をより一層積極的に使っているように思います。

自分は医薬品研究のケミストリーのパートを担っていますが、とある大手は300人以上のケミスト人員をCROで確保しているそうです。

自分が所属している小さなバイオテックでも、一つのプロジェクトに10〜15人程度は確保しています。

社内のケミストの数自体は、以前所属していた日本の製薬会社と比較すると圧倒的に小規模ですが、CROを含めたプロジェクトあたりのケミストの数となると逆転します。

そして更に重要なポイントとして、特に日本の会社では、社内の人間が勉強会やら各種会議に時間をとられることがよくあります。出世やアピールのために自己研鑽や発表資料作成に多く時間を費やす人もいます。

一方でCROの人員は基本的にラボワークのみに時間を割いてくれるので、指示やサポートさえ適確にしてやれば、社内の人員よりも良いプロダクティビティやコストパフォーマンスが期待できると思います。

アメリカの製薬会社に見るスピード感は、ラボワークという実業務に忠実なCROを多用していることに尽きるのかもしれません。