アメリカに来た、あるいは日本を出た理由を聞かれることがあります。いろんな理由が複数、複合的にあるので、いつもどう答えるか困ってしまいます。人によってはあまり良い気がしないものもあるでしょうが、理由の一つが子供たちの未来です。


少子化問題に加速されてできあがった日本の超高齢社会では、人口ピラミッドのバランスの悪さは他国と比較して際立っています。日本のアドバンテージであったはずの社会保障システムはすでに十分に歪んでそうですし、地震や台風、豪雨などの天災リスクも加わって、税金はそちらに費やされる。復興が進んだかと思えば待っていたかのように次の災害に見舞われることもあります。正直なところ、子供たちにとって安心できる未来が見えませんでした。


また、変化や異端をあまりよく思わない文化のため、少しでも他の人と違うと後ろ指を差されるような閉塞感のある学校生活が待っている気がしました。イジメなどの問題が生じたりしても、近所の目があって学校を変えることさえ何だかやりにくいのではないかとさえ思えます。アメリカは他の家庭のことにはお互い興味がありませんし、好き嫌いレベルの理由でもみんな学校をばんばん変えます。それが最善かどうかはさておき、精神が病みそうなほど苦しい時に気にせず逃げられるのは、少なくとも袋小路になるよりは良いことだと思います。


それから、こちらの人たちは若い人も含めてなんだか皆さん自分に自信たっぷりです。これは社会に出て仕事をするときにとても強みだと思います。プレゼンもとても上手いです。自分からしたらそんなふうに振る舞えるのは羨ましい。何がそうさせるのか、確かではないですが、個性を認めて自己肯定感を高めるようなアメリカの教育方針も一因なのかなと感じています。このような教育環境、教育方針の違いも自分には魅力的に写りました。


以上のことから、子供たちの将来を考えたとき渡米することはきっとプラスに働くと思いました。

次回は自分自身に対しての渡米理由を書きたいと思います。