俳優・劇作家・演出家の唐十郎さんが亡くなった。

1940年生まれの84歳だった。

個人的には大河ドラマ「黄金の日々」で演じた原田喜右衛門が、記憶に残る。
妙な伴天連の衣装を着けて、緒形拳演ずる秀吉にくっついて回る役だったか。

この時は、主宰する「状況劇場」の李麗仙や根津甚八らと一緒に出ていたのだったか。
高校生だった筆者にしてみれば、当たり前な感じであった。
が、当時、彼らが大河ドラマに出るということは、大変なことだったようだ。

まあ、この世代の人たちは、体制や権威に対して、物凄い反発をし続けてきてくれた。
だから、権威を持つ側からしてみれば、鬱陶しい人たちだったと思う。

さて、40年の時は流れる。
84歳になった時、彼はどう考えたか。
自分が権威ある立場の側に年齢になって行った時、どう感じたのだろうか。

ちょっと気になるのである。

唐十郎さんのご冥福を心よりお祈りします。