「江戸川乱歩の美女シリーズ 白い人魚の美女」。
四回目である。

今回も途中から。
まあ、本当にエログロナンセンスという昭和初期のネタを昭和末期に作ってくれた作品である。

内容の出来とかは、語るのは野暮である。
人気女優が縛られるとか、苦悶の表情を浮かべるとか、ひょっとしたら乳房がみられるとか言う期待を込めて、昭和初め生まれのおじさんたちが、サントリーの安価ウィスキーなぞの見ながら楽しんでいた番組である。

令和になったら、その雰囲気を味わうために見るのに限るのである。

内容には触れない。

登場人物のマニアックなところ。
刑事さん役が池田俊介。
「帰ってきたウルトラマン」の南隊員だ。

財閥当主の娘さん役は朝加真由美。
「ウルトラマンタロウ」のヒロイン・白鳥さおり(初代)だ。

今回はなぜか、水族館がセットで作られていた。
そう言えば、江戸川乱歩の作品にも、よくこの手の施設が出ていたか。

荻島真一と夏純子が、水槽の中で死んだふりする演技は、さぞや大変だっただろうと、拝察するのである。

今回も、荒井注の浪越警部。
あんなわざとらしい演技を嫌味なくするりと見せてしまうのは、意外に難しいことだと思う。

今から思うと、もう少し別な監督の下での演技も見て見たかった。

黒澤明が刑事役で使ったら、山田洋次が「寅さん」映画で使ったら、ちょっと惜しかった気がするのである。

来週も忘れずに見るのである。