東京回想、文学編。

ちょっと変わった形で、次へ進む。
隅田川の流域にある文学歴史美術系のネタを拾いながら進んでいくという記述である。

だいたい一回の記述で2Kmずつ進んでみようと思う。
まず右岸、つまり西側から上流に進む形で進んでいく。
箇条書きで、どんどん短く書いてみる。

では、スタートである。

・隅田川河口。
さて、書いてみて、隅田川の河口はどのあたりだか知らなかった。
ネットには明確に書かれてはいなかったが、竹芝桟橋の上流、かつての築地市場の下流あたりになるらしい。
とすると、浜離宮あたりになるようだ。

・浜離宮。
江戸時代に作られた徳川家の庭園跡である。
今でも、都立公園として整備されている。
入場料300円で、結構見どころあり。
水上バスでも行けるのである。

・築地川。
浜離宮の周りに流れている川が築地川。
かつては、築地の中に掘割として続いていたが、昭和30年代に埋立である。
わずかにこの部分にだけ命脈を保っている。

・築地市場跡。
築地川の隣が関東大震災後の1935年に整備された近代的な市場がこの地に作られていた。
元は海軍省所有地(海軍大学校、造兵廠、水路部などの施設)があった場所なんだそうだ。
2018年、撤去である。
今は、更地である。

・築地大橋。
この築地市場跡の端の方に作られた環状2号線と隅田川を渡る橋である。
2018年完成。
まだ、文学にはならない直近の構造物である。

・勝鬨橋。
築地市場の隣が晴海通りで、隅田川にかかる橋が勝鬨橋である。
1940年の完成で、この上流に船を通すために中央部分が跳上式になっていた。
実は路面電車は戦後の1947年に開通しているとのこと。
文学ではないけれど映画「ゴジラ」(1954)では、ゴジラに壊されている。
「帰ってきたウルトラマン」では、タッコングたちがぶっ壊している。

・勝鬨橋蒸留の冷蔵倉庫群。
今はマンションばかりになってしまったけれど、勝鬨橋の上流にたくさんの冷蔵倉庫群が並んでいた。
勝鬨橋を跳ね上げて入ってきた船は、これらの倉庫群に横付けされていたようである。

・築地明石町。
鏑木清方の「築地明石町」という絵がある。
きれいな和服の女性が描かれている。
その背景に微かに描かれた船がある。
その船のあった場所がこのあたり。
内側の築地川の中なのかな。
詳細不明。
「モナ・リザ」の背景じゃないけれど、こちらの船の絵の方が気になってしまうのである。

・築地居留地と聖路加病院。
明治以降、この地に外国人居留地ができた。
築地精養軒ホテルとかいろいろあったけれど、今も残っているのは聖路加病院。
ステンドグラスのきれいな礼拝堂がある。

・佃大橋。
この橋は昭和39年に完成。
それ以前は佃の渡しがあったのだそうだ。
落語の「佃祭」でも有名な渡しである。

ここまでで、約2Kmである。

また次へ続くのである。