最近、BS松竹東急(何回も言うが東映が東急系なのでどうも違和感なのである)が、古い番組ばかり放映し出した。

4月7日からは、往年のテレビ朝日の「江戸川乱歩の美女シリーズ」を流し始めた。
今日は第一話の「氷柱の美女」。

健全明朗快活で殺人の嫌いな「少年探偵団」モノしか知らないと、乱歩先生のごく一部しか知らないことになる。

「二銭銅貨」「白髪鬼」「パノラマ島奇譚」「人間椅子」等々、昭和初期のエログロナンセンスたっぷりの作品群は、もう一つの側面として欠かせない。

この1920-30年代の乱歩先生の遺産を、成人向け表現への規制が比較的緩やかな1970年代後半に井上梅次監督がテレビドラマ化した。

その名も「江戸川乱歩の美女シリーズ」。
綿密な時間配分の計算のもとに女性の裸や殺人シーンをちりばめた珠玉のエンターテインメント作品として、完成していたのである。

今回、また見ることになった。

どこから見てもニヒルな主役の天地茂が登場。
(宮口二郎、奥田瑛二、宅麻伸、堀之紀らは元付き人である。)
五十嵐めぐみや大和田獏の若い頃の演技も楽しめる。
たまに、ホテルのフロントや剥製の男を演ずる宅麻伸も登場する。

とは言いながら、新しい発見とか、珍しい表現とかを期待してはいけない。
日本のミステリー作品史の研究として見るのが適切な視聴と感じるのである。

第一作は、まだ形が定まっていないので、明智小五郎の早変わりは出てこない。
三林京子の表情を動かさない蝋人形の演技もちょっと楽しい。

それから、今はなき松竹大船撮影所のバックヤードもしばしばと地上してくるので、そのあたりも楽しみである。
また見てみるのである。