筆者も妻も大好きだった漫画原作のドラマについて、悲惨な事態が発生した。

原作を描いた漫画家さんが亡くなってしまったのだ。

どうやら、原作を基にする約束をしていた脚本の内容が原作者の意図を離れた形で展開したらしいのである。
そのことで、漫画家さんが最後の二本を自らが脚本を書くことになったようだ。

その件について、脚本家がSNSに何か書いたらしい。
漫画家さんにとっては、とても容認できない言葉だったようである。

脚本家の方の経歴を見てみた。
元々は、歌手やシンガーソングライター、女優から、小説家、脚本家になった人なのだそうだ。

勝手な推測であるが、作家、小説家、漫画家は、自己の表現のために、作品を作る。
それを本人の意図に反した形で展開されることは、人格を冒涜されたような気持になるのかも知れない。

脚本家の方は、音楽と言う形での自己表現が基本だった人で、後から文章の世界に入った人である。
求められた形に直して、人気を得ることについては長けていたのではなかろうか。

どちらの生き方が良いとかは、言わない。
ただ、表現の方法の違う人たちを、双方の認識や意識をすり合わせずに共同作業をさせたことに問題がありそうな気がする。

誰かを責めるつもりはない。

ただ、そのすり合わせを適宜実施しなかった製作者側の杜撰さ、いい加減さに対して憤りを感じるのである。

悲しいのは、この漫画家さんの新しい作品がもう読めなくなったこと。
登場人物たちの未来は、読者側の想像の中にしかなくなったことを悲しむばかりなのである。