東京回想、東京都内の消えた学校。
新制の都立高校の次の学校である。
機械的に区の順番で進めていく。
港区の高校の続き。
次は都立日比谷高等学校(定時制)である。
定時制については、統合後の学校の所在地の項に掲載する。

【学校名】
都立日比谷高等学校(定時制)。

【統合時の所在地】
千代田区永田町二丁目16番1号(現・日比谷高等学校)。

【消滅年】
2005年。

【消滅事由】
城南高校校全日制課程と三田高校・芝商業高校・青山高校・第一商業高校の各定時制課程と統合のため。

【統合後の後継校】
都立六本木高等学校。

【前身学校等】
以下の歴史をたどっている。

1937年 東京府立養正夜間中学を併設。
時期不詳 東京府立第一中学校(夜間部)に改称。
1943年 都制実施により、東京都立第一中学校(夜間部)となる。
1948年 学制改革により、東京都立新制第一高等学校(定時制)となる。
1950年 東京都立日比谷高等学校(定時制)と改称。
2004年3月 閉校。

【跡地利用】
都立日比谷高等学校。

【コメント】
東京回想・消えた学校。
港区の続きである。
一つ目は、都立城南高等学校に統合された定時制高校の一つ目・都立日比谷高等学校(定時制)である。

Wikiにあった「東京都高等学校の廃校一覧」を参照して進める。

実は、どこにもあまり記述がない。
Wikiにちょっと名前があるだけで、日比谷高校の公式サイトには、一言も記載がない。
さすがエリート高校で、不都合な歴史とか沿革は、見事に書かれないようである。
(隠蔽とか改竄とか捏造とは言わない。)

設立は、1937年。
当時は、働きながら学ぶ人たちがたくさんいたと想定される。

名称は、都政施行時の1943年に都立中学校になった時に改称。

1948年に東京都立新制第一高等学校(定時制)となり、1950年に東京都立日比谷高等学校(定時制)に改称。
都立高校の基本的なパターンを取ったようだ。

この学校も、2000年代の都立高校「改革」により、閉校となる。
2004年、廃校である。
2005年に、城南高校全日制課程と日比谷高校・三田高校・芝商業高校・青山高校・第一商業高校の各定時制課程と統合。
昼夜間定時制(3部制)総合学科の東京都立六本木高等学校が設置されたようだ。

元の場所は、赤坂山王日枝神社の隣。
いわゆる永田町である。

まあ、校史に載らない学校なのだから、元の場所は、あまり詳しく記載しなくても良いのだろう。

これからの六本木での新しい高校の発展を心から願うばかりである。

【蛇足】
日比谷高校の公式サイトは、他の都立高校の公式サイトと違い、独自の形式。
やはり、エリート校は、こんな形での独自性を認められるのだろう。

しかしながら、かつてあった定時制課程を「存在しなかったことにする」という沿革や校史を作る姿勢には、ちょっと驚いた。
まあ、頭が悪くて書き忘れたなんてことは、絶対にしない学校である。
そして、この先、400mほど東にある建物での仕事を生業にする人たちも輩出する学校でもある。

過去や歴史に対しても、どんな意識でいるのか。
自分にとってあまりよろしくない事実に対してどんな感覚を持っているのか。
それが、このサイトを見るだけでも、よく理解できたのである。