2週間ほど前の話だが、八ヶ岳の赤岳で雪崩事故が発生し、1名の登山者が亡くなられた。
この事故を受けて、雪崩ネットワークから調査報告が公開された。
雪が少ない八ヶ岳で雪崩?しかも赤岳?と疑問に思ったが、よく考えれば3月末~4月頭にかけては一度気温が下がって季節外れの雪が降り、雪崩が起きやすいコンディションだった。
登攀目的で赤岳へ向かい文三郎尾根付近で雪崩に遭遇したというもので、残念ながら亡くなられた方はビーコン未所持だったため、捜索はラインプロービングによるものとなり1時間を要して発見に至ったとのことだ。
遭難した方を責めるつもりは全くないが、結果的にビーコン不所持だったことから救助隊の捜索活動が難航し二次遭難リスクを生んだことは否めない。
普通に考えて八ヶ岳を登山する登山者のうち、何割の人がビーコンを所持しているだろうか?
自分も山スキーを始めてからは必ずビーコンを装着するようにしているが、登山しかしていなかった頃はビーコンは所持していなかった。尾根しか歩かないし、豪雪地帯にはいかないから雪崩リスクはかなり低いだろうという理解だった。
だが比較的積雪量が少ない八ヶ岳でも雪崩事故は起きる。100%尾根歩きだけならある程度問題ないのかもしれないが、一般的には多少のトラバースもあるだろうし、林道や谷筋を歩かざるを得ない時もあるだろう。
そう考えるとやはり雪山登山をする場合はビーコンがあった方が望ましい。
雪の量に関わらず雪崩れる時は雪崩れるし自分が巻き込まれなくても他人が巻き込まれた時に救助する側にまわる可能性だってある。
雪崩による遭難死を減らすためにも登山者同士で助け合えるように多少のコストはかかるがビーコンを所持しておくべきだろうと思った。
日本海側に比べれば八ヶ岳の雪は少ないかもしれないが、十分雪崩れる可能性はある。
いつかの初冬の白山でも積雪量は少なかったのにガッツリ雪崩れた。