以前このブログでも紹介させてもらった書籍に「単独行遭難」というタイトルの本がある。
先週末の両神山の山行の後、ふとこの書籍の事を思い出した。
確か両神山の遭難事故について書かれていたよな・・・と。
帰ってから読み返したらやっぱりあった、書かれていた。2010年の出来事だった。
この本の登場人物は登りは自分が先日辿ったルートと同じく日向大谷口から清滝小屋を経由して山頂を踏んでいたが、下山で七滝沢ルートを選んで足を踏み外して滑落、行動不能に陥ったというものだ。
登山届が未提出だったため捜索は困難を極めたが、二週間後に奇跡的に発見、救助されたという話だった。
救助された際も直前に雨が降って沢が増水し発見が一瞬でも遅れていたら溺れ死んでいた可能性もあったという。
当初読んだ時は両神山のルートも土地勘も全くなかったので具体的な位置関係とか光景は想像しにくかったのだが、一度登った山は明確にイメージできる。
本の中にも知っている地名が多く登場するので臨場感が違う。
遭難現場となった七滝沢ルートは台風の影響で通行禁止となっていたため歩くことはできなかったが、両神山は確かに他の百名山と比べると危険個所が多かった気がする。
メインルートも油断すると道迷いしそうな場所があったし、それ以外の破線ルートは普通に危険だと思った。
百名山だからといって安全だとは限らない、ルートによっては一気に難易度が上がる場合もあるということを肝に銘じて山に分け入るべきだと改めて感じた。
本の中で遭難事故が発生した現場
現場の七滝沢ルートは台風の影響で立ち入ることができなかった。
ほとんど涸れた沢も雨が降れば一気に増水することがある。
バリルートは一気に難易度が変わるので安易に立ち入るべきではない。