先週の中央アルプス遠征で初めて「南駒ヶ岳」に登頂した。
南駒ヶ岳は2,841mの標高を誇り、全国の駒ヶ岳の中では甲斐駒ヶ岳(2,967m)、木曽駒ヶ岳(2,956m)に続いて3番目に高い。
南駒ヶ岳は二百名山のひとつだが、日本百名山の著者である深田久弥氏が隣の空木岳かこの南駒ヶ岳のどちらを百名山に選定するか悩んだと言われている。(結局名前と標高で空木岳が選定された)
先週末初登頂した「南駒ヶ岳」
「駒ヶ岳」という名前を持つ山は全国にたくさんある。
山梨で生まれ育った自分にとっては「駒ヶ岳」といえば当然「甲斐駒ヶ岳」のことだと思っていたが、全国各地に同じ名前の山が多く存在することを知ったのは登山を始めてからだった。
その数は16座とか18座とか21座とか色々といわれているので正解はイマイチわからないが、「駒ヶ岳」と呼んだだけではどの駒ヶ岳か判別がつかない。
よって、判別するために本名以外に「●●駒ヶ岳」といったような通称が付けられている。
百名山だけとってみても「甲斐駒ヶ岳」、「木曽駒ヶ岳」、「越後駒ヶ岳」、「会津駒ヶ岳」の4座が存在する。(厳密には赤城山にも「駒ヶ岳」はあるが主峰ではないので除外)
長野県の伊那谷は全国の駒ヶ岳の標高上位三座に囲まれている。
「甲斐駒ヶ岳」、「木曽駒ヶ岳」、「南駒ヶ岳」である。
ちなみに伊那谷では甲斐駒ヶ岳のことを「東駒ヶ岳」、木曽駒ヶ岳のことを「西駒ヶ岳」と呼んでいるようだ。
こうなると「北駒ヶ岳は??」と気になってくるが、実は北駒ヶ岳は富山の僧ヶ岳と越中駒ヶ岳の間に存在している。
富山の越中駒ヶ岳(奥)と北駒ヶ岳(手前)…厳冬の僧ヶ岳から撮影したもの
「北駒ヶ岳」は富山の越中駒ヶ岳の北側に存在している。
越中駒ヶ岳は富山の名峰だが、実は2002年まで登山道がなかったようで、2002年に標高2,002mにちなんで登山道が作られたそうだ。
全国の「駒ヶ岳」の中で最後まで登山道がなかった駒ヶ岳として名前を刻んでいる。
色々と駒ヶ岳のことを調べていたら全国の駒ヶ岳を有する市町村で構成される「駒ヶ岳友好連峰会議」という集まりがあることを知った。
「駒ヶ岳」という名前を持つ山は各地でシンボル的な存在であり歴史も古い。
今後も機会があれば全国に存在する数多くの駒ヶ岳を登ってみたいと思う。