枝廣淳子の賢者に備えあり  世界は今年の年間予算を使い果たした! | 護国夢想日記

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 日々夢みたいな日記を書きます。残念なのは大日本帝国が滅亡した後、後裔である日本国が未だに2等国に甘んじていることでそれを恥じない面々がメデアを賑わしていることです。日本人のDNAがない人達によって権力が握られていることが悔しいことです。

枝廣淳子の賢者に備えあり  世界は今年の年間予算を使い果たした!

情報月刊誌
http://www.elneos.co.jp/ 「エルネオス」9月号巻頭言

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 みなさんの会社や家庭が八月十九日の時点で、今年一年分の収入を全部使い果たしたとしたら、どうなるでしょうか? 


残りの日々は、貯金を切り崩すか、借金して暮らすしかありません。ましてや、毎年そんなことを繰り返していたら貯金は底を突き、借金もできなくなり、暮らしてはいけなくなるでしょう。企業であれば倒産してしまいます。


 ところが、毎年、年末までまだ四カ月以上もある時点で年間収入を使い果たすという、到底、持続不可能なことを重ねているのが、私たち人間の経済です。


 米国のグローバル・フットプリント・ネットワークが八月十九日、この日が今年の「地球の自然予算を使い果たした日」と発表しました。


地球の大きさは決まっていますから、地球が一年間に提供できる森林資源や海洋資源、吸収できる二酸化炭素量などには限りがあります。


  この発表は、私たち人間は一年間に地球が持続的に供給できる再生可能な自然資源と二酸化炭素吸収量などの「自然予算」を使い果たし、残高がマイナスに転じたということです。


  私たちはわずか八カ月で、年間予算を使い果たし、借金生活に入ってしまったのです。


 人類の歴史のほとんどの期間、私たちは地球の予算に十分に収まるペースで、自然の資源や生態系サービスを使ってきました。


 ところが、一九七〇年代のある時点で、私たちはある重要な境界を超えてしまいました。人間が求める需要は、地球が持続可能な生産量を上回りはじめ、私たちは生態学的に行き過ぎの状態に入ったのです。


 毎年、地球が生み出してくれる供給・吸収量の範囲内で、人間を含む地球上の生物が暮らしていれば問題はありません。


  いってみれば、元本に手をつけずに毎年そこから生み出される利子だけで暮らしているようなものだからです。これならずっと続けることができます。これが「持続可能」ということです。


 ところが拡大を続けてきた人間活動は、利子だけでは足りなくなり、毎年、その年の分の利子を使い果たしたあとは、大事な元本に手をつけるようになりました。


 つまり、魚や木などの資源ストックを枯渇させ、大気中や海洋中に二酸化炭素などの排出物を蓄積させるという負荷をかけて過去の遺産を食いつぶし、未来から前借りをする「赤字暮らし」をしているのです。


 しかも、毎年「今年の分はこれだけですよ」と地球が差し出してくれるものを使い果たしてしまい、赤字転落するタイミングが早くなっています。数年前の「赤字転落日」は十月頃でしたが、一昨年は八月二十二日、今年はさらに三日も早くなっています。


 元本に手をつけ、未来から前借りをして暮らす期間が長くなってきているのです。これはとうてい持続可能ではありません。この調子でいくと、この先、どうなってしまうのでしょうか……?


 問題は、こんなに大変な事態なのに、その現状が問題を引き起こし、悪化させている当の「経済」に関わる意思決定に、これがほとんどフィードバックされていないことであり、そうしたフィードバックを創ることを含め、手を打つためのガバナンスの仕組みが欠如していることです。


  経済は人々の生活の基盤ですから、じょうずに運営していくことは非常に大事です。しかし、ここでの?人々?は、現世代の人々に限りません。


  現在の経済が未来世代の生活を損なうとしたら、それは「じょうずな経済運営」ではありません。
 


  アベノミクスなどで現世代の生活向上に力を入れるだけではなく、未来世代の生活を守ることをなぜ考えられないのでしょうか。なぜ私たちは、未来世代も幸せに暮らせるよう、今のやり方を変えていかないのでしょうか。


 私たちは人類の存続を願っていないのでしょうか……?  

 枝廣淳子(幸せ経済社会研究所所長)

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コメント:


 特に中国が経済発展のために煙突からもくもくと黒煙を出しているのが二酸化炭素を排出し、温暖化の原因であると思う。


彼らは海温を上昇させたために南海で水蒸気が蒸発し低気圧になりその一部が台風になり、フィリピンや日本は莫大な被害を受けている。


中国の経済発展に貢献した日本や欧米の企業は金儲けのために人類の存続に赤信号をともしている。


特に日本は田中内閣の日中友好条約以来、多額の援助を行い、

経済界では、松下電器の松下幸之助や新日鉄の稲山社長などが無償で技術援助を行い、中国経済を発展させた。その責任は重い。


中国を国営企業の共産主義体制のまま閉じ込めと置けば良かった。彼らは資源を買いあさり、軍備を増強し、世界の秩序を破壊している。