奥山篤信の映画評  独英合作映画『グランド・ブダペスト・ホテル:The Grand Budape | 護国夢想日記

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 日々夢みたいな日記を書きます。残念なのは大日本帝国が滅亡した後、後裔である日本国が未だに2等国に甘んじていることでそれを恥じない面々がメデアを賑わしていることです。日本人のDNAがない人達によって権力が握られていることが悔しいことです。






奥山篤信の映画評  独英合作映画『グランド・ブダペスト・ホテル:The Grand Budapest Hote』2013

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ウエス・アンダーソン監督のベルリン映画祭で銀熊賞である審査員グランプリ輝いた作品である。ウエス・アンダーソンは
天才マックスの世界 Rushmore (1998) 、ザ・ロイヤル・テネンバウムズ The Royal Tenenbaums (2001)、ダージリン急行 など僕は名作だと評価しているが、最近のムーンライズ・キングダム Moonrise Kingdom (2012) では途中退場した。



この映画も独創的ではあるが、かなりかったるい映画である。焼きが回ったのではないかと思う。



キャストとしてキラ星の如くレイフ・ファインズ 、エイドリアン・ブロディ 、ウィレム・デフォー 、 ハーヴェイ・カイテル 、ジュード・ロウ 、ビル・マーレイ、 、エドワード・ノートン、ティルダ・スウィントンなどそうそうたる配役であるが、支離滅裂を否めない。



ナチスドイツの比喩があるのか?人生そのものを隠喩としているのかとにかく思わせぶり過ぎる。ただ創造的映写能力だけは認めたい。
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◎奥山篤信の映画評 アメリカ映画『ポンペイ(POMPEII)』2014

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よくまあこれだけくだらない粗いメッシュの映画を一億ドルもかけて作ったかと思うほど、子供騙しの活劇だ。



アメリカでロードショウの最初の週末で1200万ドルも稼いだというからアメリカ人の知能程度もわかるものだ!

僕はあの古代ローマのポンペイの悲劇すなわち一瞬にして日常生活で火山噴火で死の世界へと、いわば不条理な自然現象を、あるいは原水爆投下による広島・長崎と重ね合わすような哲学的なものを期待していったのだが完全に裏切られた。



筋まわしは子供騙しといえる西部劇風あるいはチャンバラ映画の域を出ていない。まあ男のマーチョを描くのはよいが男の美学としても粗雑だ。



まさに余りのお粗末さに観劇中に僕は何度も吹き出した、そんな冷笑しか出てこない噴飯ものの映画だ。



僕の理解は前兆はあったはずだが日常生活に瞬時に火山噴火流がポンペイを死の街とした理解だがそうでもない。なんやらベトナムのナパーム弾のような噴火石がぴゅーぴゅー飛んでくる。



地面は割れ奈落の底へ、そして津波が押し寄せるシーンはこないだの南太平洋舞台の映画のようでもある。どこに一億ドルかけたのかさっぱり分からない。



ポール・W・S・アンダーソン監督は『バイオ・ハザード』の作品があるらしいが、ブッシュやオバマ程度の教養しか見られない。



キーファー・サザーランドが悪のローマ議員に扮しているが、この人実際善良な顔なのでまったく悪徳が表現できていないのだ。



キット・ハリントンが征服されたケルト人剣闘士奴隷だがなんか軟弱な肉体で戦えるのかと不安、ポンペイの豪族(紀伊国屋文左衛門)の一人娘で奴隷に惚れる役をエミリー・ブラウニングが扮するがvulnerableな女らしさは保っていた。
せめて見たい人のためにyahooの宣伝を下記する。

<西暦79年の古代都市ポンペイ。奴隷戦士マイロ(キット・ハリントン)は、富裕層の商人の令嬢カッシア(エミリー・ブラウニング)と恋仲になるが、彼女にはすでに婚約者がいた。



身分違いの恋に悩んだ彼は、自由を得るために街を去ろうとする。ちょうどその時ベズビオ火山が噴火を始め、マイロは愛する女性を救うために街に舞い戻る。>

バカみたい。アメリカのRotten Tomatoesの評も手厳しいたったの28%評価10点満点の4.1だわ。141人の101人が腐ったトマトだと。