宮崎正弘の国際ニュース: 「(日本などは)挑発を止めろ!」と中国国務委員が米国で演説した | 護国夢想日記

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 日々夢みたいな日記を書きます。残念なのは大日本帝国が滅亡した後、後裔である日本国が未だに2等国に甘んじていることでそれを恥じない面々がメデアを賑わしていることです。日本人のDNAがない人達によって権力が握られていることが悔しいことです。

「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
   平成25(2013)年6月10日(月曜日)貳
        通巻第3959号
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 ドロボーが逃げるとき、大声で「ドロボー」と叫んで走るように
   「(日本などは)挑発を止めろ!」と中国国務委員が米国で演説した
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  米中首脳会談で、習近平が本当に狙ったのはアジア太平洋の米中分轄である。だから不用意に「太平洋は米中を受け入れる空間がある」と記者会見してしまうのである。
 

 つまり尖閣を強奪するが、米国は黙っていろ、と言外に要求し、さすがのオバマも、そういう話には乗らなかった。

 泥ボーが逃げるとき、「泥ボー」と大声をあげて、さも泥ボーを追いかける演技をしながら、逃げ去る。 
これ、中国外交の得意技である。 


  米中首脳会談の成果がぱっとしなかったが、直後にパームスプリングズ郊外で記者会見した楊潔チ国務委員(前外相)は、こともあろうに「関係方面が責任ある態度をとって挑発行為をやめ、対話を通じて妥当な問題処理と解決の軌道に立ち戻るよう望む」と述べた。 

 日中間に領土問題は存在しないのに、日本を含む関係国に対して、中国と領土交渉に応じるよう求めたもので、「習近平・中国国家主席の発言として、国家主権と領土を断固として守るとともに、対話を通じて問題の処理と解決を図る」という中国の原則を米側に伝えたと述べた。


 楊国務委員は記者会見では「釣魚島(尖閣諸島の中国名)」と同時に「南シナ海」を明確に言及した。ということは「関係方面」の語彙には日本、フィリピン、ベトナムが含まれている。

 細谷雄一は『国際秩序 18世紀ヨーロッパから21世紀アジアへ』(中公新書)のなかでかく述べる。


 「もしも現在の東アジアおよび東南アジアで、中国が近隣諸国に対して『自らが正しいと見なすことを独断的に命令』できているとすれば、そこでは勢力均衡がもはや崩れてしまったことを意味する。

 他方で、アメリカ政府が『独断的に命令』されることのないように中国の周辺のそれらの小国の主権の維持を支援するとすれば、それは勢力均衡が典型的に機能したといえる」
 
 米国はこの指摘のように動いているか、どうか。
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