宮崎正弘の国際ニュース・軍のトップ人事は予想以上に若返った | 護国夢想日記

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 日々夢みたいな日記を書きます。残念なのは大日本帝国が滅亡した後、後裔である日本国が未だに2等国に甘んじていることでそれを恥じない面々がメデアを賑わしていることです。日本人のDNAがない人達によって権力が握られていることが悔しいことです。

「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
   平成24(2012)年10月30日(火曜日)
        通巻第3800号 
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 軍のトップ人事は予想以上に若返った
  劉源、劉亜州、張海陽の「対日強硬派三人組」は軍事委入りならず
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 軍内の「太子党」はともすれば批判の的、「将軍の子は将軍か」とネットでも非難が囂々と渦巻くが、所詮、太子党が多いのも、党の体質である。

将校クラスとて、上層部へ賄賂を贈らなければ出世できず、下士官から雑兵ともなれば、一人っ子世代のため、訓練が未熟、団体行動が苦手なので整列さえままならない。反面でミサイル、宇宙方面の第二砲兵などは大学卒、工学部系だから新しい出世コースとなった。

 さて既報のごとく空軍司令員がきまり、つぎで四大部長が決まった。
 軍内部のランク順で行くと、房峰輝(総参謀長)、張陽(総政治部主任)、趙克石(総後勤部長)、張又侠(総装備部長)の順番で、四大部長がきまり、さきに馬暁天(空軍司令員)が発表されて軍事委入りする。


これらの人々は年齢からいって予測より若いので、以前予測された人々は埒外に去ったことになる。
常万全と呉勝利は留任が確定したようである。

これまでの国防部発表の人事は下記の通り。
(*印が軍事委員会委員となる)


副主任  *許其亮(63歳 空軍司令員から昇格)
      *氾長竜(同。済南軍区司令員)
 国防部長 *常万全(60歳 、江沢民派)註1

 総参謀長 *房峰輝(61歳、北京軍区司令員。胡錦涛派)
 副参謀長  王冠中(59歳、軍委員会弁公庁主任) 
 同       威建国(60歳、総参謀長助理)
 総政治部主任 *張陽(61歳、広東軍区政治委員。胡錦涛派)
 軍紀委書記   壮金才(60歳、総政治部副主任)
 総政治部副主任 殿方龍(59歳、二砲政治主任)
 総後勤部部長 *趙克石(65歳、 南京軍区司令員。習近平派)
 総装備部長  *張又侠(62歳、瀋陽軍区司令員。習近平派)
 空軍司令員  *馬暁天(63歳、副総参謀長。胡錦涛派)
 空軍政委    田修思(62歳、成都軍区政治委員)
 
 のこりは第二砲兵(戦略ミサイル軍)代表のみとなったが、この陣容を俯瞰しただけでも軍のなかで静かに着実に胡錦涛派の多数派工作が進んでいたことが分かる。
 また予測より遙かに若返りが進んだことも注目点である。

 しかしもっとも印象的な人事は胡錦涛の公設秘書のトップ、貴州省書記時代からの身内のような存在だった陳世炬が軍事委員会弁公庁主任に転出した(多維新聞網、10月29日)ことだ。このポスト、前任者は王冠中(こんどは副参謀長に躍進)。陳世炬は49歳とも52歳とも言われるが、胡錦涛が貴州省時代に才能を発見し、側近としてきた。

 なにゆえ重要かといえば、このポストが軍事委員会と政治局常務委員とを結び、しかも、四部の頭越しに第二砲隊に直結する部署だからだ。

<註1 常万全の国防部長就任はまだ予測の段階>



  

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