猫に「は」こんばんわ! | Sancantion【喰(SHOKU)レーベル】アルバムリリース情報!

1970年代に笑福亭鶴光さんが,午前5時までの深夜放送において「(ねこ?に)わんばんこ」と言うておられましたが,道行くときなどについつい,猫に「こんばんわ!」と発してしまいそうになることが,間々間々あります。それは夜間だけでなく,日中においても屢々起き得ることであると言います。

 

 

Sancantionは,現在,「マンダリンとタンジェリン」という楽曲のアレンジメント作業を行っており,ほぼほぼ「終着駅」(奥村チヨ)へと辿り着いた,と言ってもよいかも鴨しれませぬ。

 

この曲は,5年ほど前に一旦完成し,未発表のままとなっておりました。その間,何度か異なるアレンジメント作業が施されようとしましたが,うまく行かずに放置されていたとです。

 

こんな際にたいへん不思議に思うのは,再アレンジメントについて,ある閾までは,何のアイディアも浮かばないのに,一旦ある閾を超えると,とめどもなくアレンジメントのアイディアが,堰を切ったように差異を伴って湧き出てくることです。

 

まさしくLed Zeppelinの"When The Levee Breaks"の如く,「堤防が決壊! シカゴへと向かいまっせ!」ということは,五大湖のほとりで起きた現象について歌っているのかもしれません。

 

 

そのような再アレンジメント作業を続ける中で,また別の閾を超えると,たくさんの猫たちが一斉に眠りにつくように,アイディアは消失し,アレンジメントは固定化されます。即ち楽曲が完成することになります。この場合,ほとんどの猫たちは一斉に睡眠状態へと入るため,道路上でも出会う可能性は低くなり,猫に「こんばんわ」の可能性も低くなります。

 

結果的に,「マンダリンとタンジェリン」は,22分を超える楽曲へと変貌したため,以下のような3曲に分割されることになりそうです。

01 「マンダリンとタンジェリン」 07:35
02 「マンデリンとタンジェリン」 07:17
03 「マンドリンとタンジェリン」 07:11

 

 

ちなみに,「タンジェリン」"Tangerine"は,Led Zeppelinの3枚目のアルバムの8曲目に当たります。たいへん珍しいことですが,この曲の作詞は,ロバート・プラントではなく,ジミー・ペイジが行っておるらしいです。

 

この曲は,1971年9月の日本公演から,1975年5月のロンドンEarl's Court Arena公演まで,ライヴ・パフォーマンスが断続的に確認されております。念のため,1973年には一切演奏されていないと思われることを付け加えさせていただきます。

 

当初は,アコースティック・ギターと歌のみ(ドラムスなし)で演奏されていましたが,1975年のEarl's Court Arena公演においては,エレクトリック・ヴァージョン(ドラムスあり)で披露され,間奏におけるペイジはんのツインネック・ギターの12弦側のボトルネック奏法によるスライド・ギター・ソロが,何とも素晴らしい出来でございます。

 

 

ちなみに,この公演では,サビの部分を4人全員で歌っており,これまた,たいへん希有な聴きものと言えるでしょう。ただし,決して美しいハーモニーにはなっていないところが,さすがはLed Zeppelin!と唸らせます。

 

"Tangerine"は,1972年6月19日(月)のシアトル公演(Seattle Center Coliseum, Seattle, Washington)においても演奏されております。

 

この日のコンサートでは,たいへん異色なパフォーマンスが展開されています。Led Zeppelinの500回を超える公演の中で,おそらくは唯一無二,同じ曲が2度演奏されたコンサートになっております。その曲は,"Dancing Days"であり,以下のセットリストのように,中盤部で1度,そしてさらにアンコールの最終曲として,1度演奏されています。

 

19720619 Seattle Center Coliseum, Seattle, Washington

Immigrant Song

Heartbreaker
Black Dog
The Ocean
Since I've Been Loving You
Stairway To Heaven
Going To California
Black Country Woman
That's The Way
Tangerine
Bron-Y-Aur Stomp
Dazed And Confused(incl,The Crunge)
What Is And What Should Never Be

Dancing Days
Moby Dick
Whole Lotta Love(incl,Everybody)
Rock And Roll
Organ Solo
Thank You
Money
Over The Hills And Far Away

Dancing Days

 

"Dancing Days"は,この時点では未発表であった5枚目のスタジオ録音アルバム"Houses of the Holy"の収録曲であり,1972年の北米ツアーにおいて特徴的なことは,このアルバムの収録曲をセットリストに含むかどうかが,日によって異なることです。

 

現在のところ,6/19(月),6/25(日),6/27(火)6/28(水)4回のコンサートにおいて,"Houses of the Holy"収録曲を含むことが確認されています。

 

さらに,この日の公演が異彩を放っているのは,この時期のLed Zeppelinの1公演当たりの所要時間が2時間半前後であったのに対し,この日は3時間14分とたいへんな長時間に渡っていることで,いかにこの日のLed Zeppelinご一行がご機嫌であったかを伺わせる現象と言えましょう。

 

ちなみに,公式ライヴ・アルバムである"How The West Was Won"「西部開拓史」は,1972.06.25(The Forum, Inglewood, California)と1972.06.27(Long Beach Arena, Long Beach, California)の演奏から構成されていると推測されています。

 

6/25(日)の公演は,たいへんな昔から,"Burn Like A Candle"というブートレグで夙に有名ですが,この公演ですら,所要時間は3時間13分であることを付け加えさえていただきます。

 


さらに,念のため,一昨年末とは異なり,昨年末の終了時においては,マンダリン・オレンジのネットを被っていらっしゃらなかったことを付け加えさせていただきます。