掃除をするときに、今日はこっちからこう掃いてみよう。
そして、明日は逆の方から掃いてみることにして、こんなホウキでは効率が悪いので、違ったホウキに変えてみよう。
これが創意工夫である。
私たちは知らず知らずのうちに、もっと上手くいく方法を探しながら、何気ない中で創意工夫を行なっている。
この創意工夫は仕事を行なっていく上でも、とても大事なことである。
毎日毎日365日、もっと良い方法はないものかと考えて仕事をしていると、最終的には想像もつかないようなところまで考えが及んでいく。
人のリクルートやセールスの場合、今回どうして上手くいかなかったのか、よく状況を振り返り、反省すべきところを洗い出す。
そして、次回はここをこう変えていこうといった具合に改善を積み重ねていく内に、より成果を生み出せるようになってくる。
何事も最初から上手くいくことは少ない。
多くの失敗や間違いを経験して、その中から沢山の気づきや反省をしていくことで、多くの学びを得て、次に活かしていくことができるのである。
ビジネスには必ず相手の存在がある。
このため、関係しているすべての人が満足して喜んでいること、つまり幸せであるということがビジネスの継続には不可欠になってくる。
そのためには、常に相手との良好な関係を築いておかなければいけない。
そこで、最も大事になってくるのが、思いやりの心、つまり優しさである。
真面目で誠実であるということが基本だが、自分だけ良ければいいというような利己的な考え方や不誠実で誠意のない人では、相手との良好な関係は築けない。
ビジネスの世界というのは約束事で成り立っている。
そういう契約社会の中では、誠実さというものが最も重要になってくる。
その誠実さが疑われるようでは、契約は成り立っていかない。
自分が儲けたいと思っているとき、相手も当然のことながら儲けたいと思っているはずである。
相手に対する誠実さや思いやりの心がなければ、ビジネスが上手くいくことはない。
ビジネスというものは、自分も利益を得て、相手も同じように利益を得ることであり、自分だけが利益を得て、相手が損をするようであれば、それはビジネスとは呼べない。
優しさや思いやりがこの厳しいビジネスの世界で必要なのかと疑問に思われる方もおられると思う。
もちろん、成功するためには、強烈な願望を抱き、闘争心を燃やして、誰にも負けない努力をしていくことは必要なことである。
しかし、そのベースにあるのは人間としての思いやりの心、優しさでなければいけないと思う。
次に大事になってくるのが常に明るく前向きであるということである。
集団を引っ張っていくには、トップのリーダーが明るくて前向きでなければいけない。
明るくて前向きな心というのは、集団を引っ張っていくためだけではない。
明るい心には運も味方してくれるようになってくる。
暗くて、うっとうしい顔をしている人には、決して運は宿らないし、人も集まってこない。
仕事や人生が上手くいっている人は、決してうっとうしい顔などしていないはずである。
自分の将来は素晴らしい人生が切り開かれていくのだと信じ切って、夢と希望を胸に抱き、明るく元気に前を向いて生きていくことが、何よりも大事なのである。