渇望が犯罪を生む。

ルール作りには、「正しくやれ」と「絶対にやるな」の2種類の方法がある。

 

人は、不便を感じて新しい道具をつくり出す。

しかし、新しい道具は、使い方が皆に伝わるまで時間がかかる。

情報収集に熱心な人は、新しい道具もすぐに使いこなせるようになる。

だが、中には間違った使い方をしたり、本来の目的と違うことに使う者が出てきて、事故が起こる。

この時、ルール作りをしなければならない。

正しい使い方の周知をするのか、法で規制して全く使えないようにするかである。

 

この「規制する事」が犯罪を生む。

 

規制してしまうと、せっかく新しく生まれた便利な道具を、本当に必要とする人が使えなくなってしまう。

現状の「カネが法律」の経済社会では、金の力で一部の富裕な者だけが法で裁かれることなく、その道具を使う事ができるようになる。

 

新しい道具は、正しい使い方を教えさえすれば、たくさんの人が皆でその道具を使いこむ事で、どんどん道具は進化する。

 

道具の間違った使い方とは、自分だけが得をして他者を傷つける使い方をする事である。

 

日本人は法を遵守する国民性なので、規制された場合、多くの人が法を守る。

この結果、犯罪も少ないが、進歩もない。

法律が機能していない国では、犯罪も多いが、進化のスピードも速い。

 

世の中には、進歩を望む者と望まない者がいる。

新しいモノが生まれる時は、予測がしにくいため、どうしても危険がつきものだから、慎重派は規制したがる。

 

人類は道具を自ら創り出し、使いこなす事で進化してきた。

新しい道具を使いこなす方法を身につけた者が強者である。

 

球が回転しながら勢い良く飛ぶとき、正しくコントロールしないとどこへ飛んで行くかわからない。

一部の人間の正しさではなく、人類全体の正しさを認める法整備を皆でして、人類全体のために導く法がなければ、新しいモノが生まれるたびに犯罪者が増えていく。