ヒトは子宮の中で、母の栄養をもとに、手足頭等々、身体の装備を整えてゆく。

そして、フル装備された時点で外界へ発出し、誕生する。

 

身体は最も優れた道具であり、身体だけではどうしても事足りないとき、はじめて外付けの装備を使う。

外付けの装備が重すぎるとパフォーマンスが低下する。装備を必要最小限にとどめる事で、最高のパフォーマンスを発揮する。

脂肪があり過ぎても、筋肉がなさ過ぎても、動きがにぶくなる。やみくもに過剰に栄養を取るだけでは、エネルギー効率が低下する。

つまり、身のたけ以上は取り込めず、脂肪になったり、排出されたりする。脂肪として蓄えられ、とどまる時間が長すぎると、重みと消費に余分なエネルギーを必要とし、効率が下がる。

取り込む量と使う量のバランスが良いとき、エネルギー効率が最大化する。

 

道具は、たくさん使う事で、磨かれてアップデートされ、栄養を取り込む能力が高まる。

そうして、エネルギー効率を最大化させることで、身体という道具を保ち続け、末永く使い続ける事が出来る。

 

家財道具の「家」とは衣服の延長で、身を守るものである。

「財」産とは、長期保存できる栄養であり、「道具」は身体と外付けの装備である。

人は、家財道具を持ち過ぎたために財産を持ち運べなくなり、家を必要とするようになった。

結果、現代人の多くは、ものが増えすぎたために、取り出しにくくなり、いざという時に使えなくなり、財産がゴミになっている。

 

身体は、道具であり、財産である。

また身体は、現在の財産であり、非売品である。

労働という働きを売ることで、未来の財産を手に入れている。

財産に価値が有るのではなく、財産を使い労働する事で価値が生まれる。

 

だから財産は、身のたけにあった量でないとゴミになる。


人は、生命から身体というプレゼントをもらった。

その身体という財産を効率よく働かせて、価値を生み出すとき、人は幸せを感じる。

そして、その方法を学ぶ場を提供することが、子供への最高の誕生プレゼントとなる。

そしてまた、その子どもたちが生き生きと生きることで、生命にプレゼントのお返しができる。