アヴァドゥータ（Avadhuta）：
サンスクリット語で、
アヴァドゥータは、自己中心的な意識や、
二元性（自分と対象物など）、
標準的な社会の礼儀作法を取り除いた、
一般的世俗的な関与や行動を
超越したとされる
神秘主義者、もしくは聖人の
インドにおける名称。
９世紀にアーディ・シャンカラによって確立された
「アートマンとブラフマンは別物でなく一体」という理論の
アドワイタ・ヴェーダーンタ（Advaita Vedanta ）をベースにした、
アヴァドゥータ・ギーター（Avadhuta Gita अवधूत गीता）という
聖典があります。
アヴァドゥーター・ギーターを吟ずる歌い手では、
自らもアヴァドゥータであった、
ダッタトレイヤー（Dattatreya）が有名です。
２人のダッタトレイヤーの弟子である、
スワミ（Swami）とカルティカ（Kartika）によって、
当時のナート・サンプラダヤ（Nath Sampradaya）に従い、
聞きとられ、
筆記されました。
アヴァドゥータ・ギーターは、
究極的なアドワイタ（一元論＝全ては一つ）を表した
ヴェーダーンタ（Vedanta）の文献だといわれています。
この「歌（ギーターはサンスクリット語で歌という意味）」は、
シャイヴァイト・タントラ（シヴァ派のタントラ）や、
チベットの仏教タントラ、
ヴィシュヌ系の
タントラ的な文芸作品である
ヴァイシュナヴァ・アガマ（Vashnava Agamas）
そして、
古代ヨーガ哲学の
モチーフ（主題）やテーマを
立場とした、
タントラ系文学の
先駆けであると
みなされて良いでしょう。
スワミ・ヴィヴェーカナンダ(1863–1902)は、
アヴァドゥータ・ギーターを重んじ、
その主要な部分を
1895年に訳しています。
「宇宙を満たしている『彼』は、
自己の中の自己（純粋な魂）であり、
私は、
彼に、
どうやって礼拝したらよいだろう！
アートマンを知るのと同様に、
智慧と
体験的に知ることの
両方は、
私の自然さです。」
「私は『彼』であり、
そのことには、
微塵も
疑う余地がありません。」
「私にとって、
縛りを作っているのは、
思考でなく、
言葉でなく、
行いでもありません。
私は、
感覚を超たもの、
私は、
智慧であり、
歓喜であります。」
全てはアートマンであり、
そこにあるのは、
存在するものでもなく、
存在しないものでもありません。
関係性の
あらゆる考え方を、
振り落としなさい。
あらゆる迷信を、
振り払いなさい。
カーストや、
生まれ、
デーヴァ達（Devas=格の低い半神）、
滅んでしまうあらゆるものを置き去りにしなさい。
なぜ、
私はだれかとか、
どこから来たのかなどと、
話し合っているのでしょう？
二元性や、
アドワイタ風のことを、
語るのは、
もうおしまいにしなさい！
あなたが２つである時、
あなたは、
２つであることを話すのですか？
それとも、
１つであることを話すのですか？
宇宙は、
この神聖な一つであり、
「彼」のみなのです。
あなたを純粋にしようとして、
ヨーガについて
あれこれ語らずとも、
あなたは、
あなたそのものの自然さにおいて、
純粋なのです。
あなたが
誰に
教えられなくとも。
Ψ Satyananda / Bihar Style of Yoga Tokyo Ψ
Ψ サッティヤーナンダ / ビハール・スタイル・オブ・ヨーガ 東京 Ψ
