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Netflixオリジナル韓国映画「大洪水」(英題:The Great Flood)見終わりました。





主演は『梨泰院クラス』にも出てたキム・ダミさんと『イカゲーム』でチョ・サンウ役を演じたパク・ヘスさん。



キム・ダミさんは初の母親役だそうです。





すごく意外だったのですが、この作品、称賛する人と全く刺さらない層とで、評価が真っ二つ割れる作品のようです。



ランキング一位を獲得する一方、「意味がわからない」「時間を返してほしい」など厳しい意見もあり、見る世代や立場によって受け取り方が大きく変わりそうな作品だと思いました。



個人的には今期一と言っていいくらい、とても面白かったし、感動もいただきました。



主人公アンナの息子ジェインと、筆者の娘の年齢が同じだったことも、この作品がより強く刺さった理由のひとつかもしれません。





大洪水から逃げ延びようとする親子のサバイバルを描いた作品なのかなとおもってみていたら途中から一気にSF色が強まり、完全に意表を突かれました。


なんの前振りもなく「新人類をつくる」「感情エンジン」とか言い出したときには変な方向向かってない?と思いましたが、


アンナが体験している大洪水は、実際にはAIによるシミュレーションの一部で、Tシャツの数字がその試行回数を示していると気づいた時には「なるほどそうきたか!」と唸らされました。



確かに想像していた内容とは違いましたが、もし自分がこの状況で子どもを守る立場だったら、自分だったらどんな選択をするかとか考えたら、私の涙腺が大洪水でした。




そして、多くの人が指摘していたのが、アンナの子供ジェインがうざすぎるという点。



この映画でジェインは、何度もアンナの足を引っ張る存在として描かれています。



ジェインが「手のかかる子」である必要があったのは、アンナを追い詰めるためではなく、母性という感情を、最後まで逃がさないためだったと思います。





アンナは1度、自分から「ジェインを手放す」と口にしていたし、元々母性はないとも言っていたけど、どれだけ面倒な状況になっても行動はずっと母親でした。



本当の意味での母親になる試練とも受け取れるし、極限の状況で自分が思っていた以上に息子を愛していたという姿を際立たせるために必要な演出だったのかな〜なんて思います。



しかも、ジェインが目を離した隙にいなくなってしまうの「子どもの軽率な行動」ではなく、実際にはアンナとの「隠れて待ってて」という約束を守ろうとしていたことが後半わかります。



理由を知る前は「勝手に消えるな!」とおもっていたけど、真相を知った後は、アンナと同じ気持ちになり反省しました(笑)






ラストは感情エンジンが完成し、その精神と愛を受け継いだ「人工のアンナとジャイン」が、新たな人類として再生した地球へ帰還することが示唆されて幕を閉じました。





ハッピーエンドともバッドエンドとも言い難いラストでしたが、余韻がずっと尾を引く作品で見終わったあとの喪失感がすごかった。




人類は滅びたが愛は滅びなかったというメッセージにも受け取れるし、AIと人間の境界線とは何か、そして人間らしさとは何かを改めて問い直す作品のようにも感じました。





もう3回くらい見ていますがクライマックスは何回見ても泣ける。



あと、印象的だったのが、大津波が目の前まで来ている状況で認知症?の奥さんに旦那さんが笑顔でご飯食べさせてあげるシーンは胸がギュッとなりました。



映画タイタニックで、沈みゆく船室で、母親が2人の子どもに絵本を読み聞かせているシーンを思い出しました。 




刺さる人にはすごく刺さる作品だと思うので、低評価だけで切り捨てないでほしい。ぜひ一度見てみてください。