東北地方への移住で気になるのが寒さです。寒さが厳しいことで知られる東北地方ですが、東北地方の住民は都心とは異なる方法で寒さを凌いでいます。



寒さ対策として一番に思い浮かぶのが暖房ですが、東北地方には一風変わった暖房設備があります。それが「灯油タンク」です。室内が一番暖まりやすいと言われる石油ストーブですが、灯油を保管しておくのは嵩張りますし、すぐになくなってしまう灯油をいちいち足すのはとても面倒です。雪国では、ストーブに自動的に灯油を追加してくれる灯油タンクが主流となっているのです。一軒家では一家に一台灯油タンクがあり、集合住宅では、集合タンクがあります。石油屋さんに頼んでおけば、不在時でもタンクに石油を補充してくれます。



また東北地方でよく見かけるのが、ドアが二重になっている「風除室」です。冷たい外気が部屋の中に直接入ってこないように小部屋を作っているのです。窓は二重サッシが当たり前で、結露防止や防音効果もあるので一石二鳥です。さらに、豪雪地帯では、高く積もった雪が落ちないように「無落雪」と呼ばれる平らな屋根が主流になっています。最近では、雪を溶かす熱線が入っている屋根もあるため、移住民にとって一番の心配である雪おろしもあまり手間がかからなくて済むでしょう。



もう一つ東北地方に移住してびっくりするのが、「水抜き」です。氷点下5度以下の予報が出ている時には、外出時に水道の水を全て抜く必要があります。そうしないと水道管が凍ってしまい、水を使えなくなってしまうためです。最初は皆大変な思いをするため、東北移住の際は覚えておくと良いでしょう。