さよなら
彼女の口から出た言葉
俺が聞きたくなかった言葉
降りしきる雨はその言葉を遮ってはくれなかった
さよなら
彼女の言葉はまるで雷みたいに
俺の心を貫いた
雨はその場に崩れた俺を
そっと優しくそして激しく包みこんだ
さよなら
その言葉に込められた
彼女の気持ちと彼女の声が
考えたくないのに
考えたくないのに
壊れたレコードのように
俺の頭を周り巡る
さよなら
それはほんの1時間前
雨が激しく降る
コンビニの駐車場でだった
今から1ヶ月前に彼女とであった
1時間前と同じコンビニだった
突然降り出した雨
俺は傘を買いにコンビニへ
彼女も傘を求めてコンビニへ
残る傘は1本だった
傘を譲り合う二人
傘を譲り合う二人
何だかドラマみたいだねと見つめあい
濡れた髪をのけながら微笑む彼女に
俺の鼓動は早くなる
しばらく二人は見つめあい
結局一つの傘を二人で使って
二人が半分ずつ濡れて
なんだかドラマみたいだねと
二人で一つの傘をさす
二人の傘は綺麗な黄色だった
それが今から1ヶ月前のコンビニ
そして今から1時間前のコンビニ
そして今はさよならと言う言葉と雨だけが
悲しむ俺をそっと優しくそして激しく包みこんだ
さよならと言う言葉と雨だけが
俺を激しくそして優しく包みこむ
隣りで黄色の花が咲いたまま
俺の涙と天の涙を受け止めていた
以上「スコール」でした。
作 陽輔