渡せなかったハンドクリーム | 紗奈

紗奈

急性骨髄性白血病(M7)を発症し1年3か月の闘病の末天国へ旅立った娘を持つ母親の患者家族としての記録

最近少しずつ写真の整理を始めている


にゃんの一度目の闘病中に送った写真で手が止まった




こんなのがあるよ、買ってみようよ

とLINEした

抗がん剤の影響で手足がとても乾燥するので保湿剤は不可欠だった

入院中は保湿剤が出されていたし、退院してもそれは継続するだろうとは思っていたけれど気分的に上がるんじゃないかとLINEしてみた

にゃんはこのハンドクリームを知っていて「いいの?」と嬉しそうに返信してくれた

ものをねだったりすることのない子だったからこちらも嬉しくていいよいいよとこちらも返事をしたのだけど、とても流行っていたらしく次回販売未定で売り切れていてじゃあ待つしかないねと話は終わっていた

結局にゃんの逝去までに間に合わずそれっきりになってしまったのだけど今写真を見て思い出しサイトへ行ってみた

ブームは去ったのか普通に買えるようになっていたのでにゃんの誕生日7月31日のものを注文した

もう使うはずだった人はいなくなってしまった

代わりに私が使うことになる

悲しいけど亡くなってしまったけど大切な子供のためにしてあげられることがあるならしてあげたい

自己満足だけどなんでもいい、なにかにゃんのためにできることをいつも探している

そんな事くらいしか生きる意味を見いだせない