雨に紛れて流れる涙 | 紗奈

紗奈

急性骨髄性白血病(M7)を発症し1年3か月の闘病の末天国へ旅立った娘を持つ母親の患者家族としての記録

帰宅途中に雨に降られた


雨に濡れた瞬間悲しくなった


今なら泣いていても誰も気がつかないと思ったら途端に涙が溢れた



にゃんがいない


帰宅しても誰もいない


待っていても誰も帰ってこない




ここ暫くはあまり泣くこともなかった


にゃんのことを想わないようにしていたから


見たくないもの考えたくないものから逃げる術はそれなりに上手になっていたはずなのに今日は上手くいかない


帰宅途中からずっと涙が流れて雨に濡れた髪を拭いてる時は嗚咽して吐き気までしてきた


楽しいことはあっても楽しみにはならない


未来が見えない


私の未来はなくなってしまったから


生きているのは辛いな


自堕落にはならないけど積極的に生きていく気にどうしてもなれない


親には申し訳ないけれど早くこの人生を終わりたいと思っている


辛い


会いたい


絶対に叶わない願い


にゃんの遺言だけがこの世に私を留めている


自殺はしないでという遺言だけが


何よりも大切なにゃんの何よりも大切な言葉だから守るけれど私には重すぎる