令和4年 6月一般質問

 



大項目1.北部の小学校の現状について


小学校の適正な学校配置について、平成23年6月市議会定例会で、

 

私が議員になって初めての一般質問で、北部地域の児童数増加に伴い

 

既設の小学校だけでは足りないのでは、新設校を要望する質問からでした。

 

あれから11年という長い年月が経過し、その間に何度となく同様な課題を

 

一般質問で取り上げましたが、当時の教育長そして市長は、

 

深刻な児童数増加について言及せず、大規模校の改善には前向きな答弁は

 

ありませんでした。この11年の間に、北部地域には民間企業工場の撤退や

 

商業施設の移転に伴い、私が危惧していた大型集合マンションへと鞍替えし、

 

800世帯を超えるドレッセ中央林間や、300世帯を超えるオハナ鶴間、

 

そして600世帯を超えるグランアリーナレジデンスなど、その他にも、

 

宅地開発された広大な土地には戸建てが多く立ち並んでいます。これは、


現在市の総人口数が24万人を突破した足掛かりになっているわけです。

 

私が用意した資料をご覧ください。 

 

 

これは平成28年3月に第8次市の総合計画後期基本計画策定より出された

 

平成28年度以降の市の人口推計です。

 

これには6年後の平成33年には人口は235,298人となりピークを迎え、

 

そこから減少に転じていく見込みとなっていると記されています。

 

しかし現在241,000人を超えていることを鑑みると、


 明らかに人口推計の誤りが生じており、北部に新設小学校計画は議論すら

 

棚上げされなかった訳です。北部にある既存の小学校は過大規模校のまま、

 

児童生徒の教育環境は未だに窮屈を強いられる現状が浮き彫りになっています。

 

 

学校規模の基準は4通りに分類しているようです。

 

普通学級6学級から11学級の学校は小規模校、

 

12学級から24学級の学校を標準規模校、

 

25学級から30学級の学校を大規模校、

 

さらに31学級以上の学校を過大規模校となり、

 

北大和小学校が該当しています。

 

大和小学校と林間小学校と緑野小学校は慢性的な大規模校が続いており、

 

私が提唱していた北部地域に小学校を新設することにより過大規模や大規模校を

 

一般的な標準規模校へならす、いわば新設校へ平準化させることで

 

大規模校は解消されることが可能だったわけです。


平成23年6月市議会定例会一般質問、当時の教育長の答弁はこうでした。

 

北部地区小学校の新設についてお答えいたします。

 

市内すべての学校が標準規模校であることが望ましい姿ではありますが、

 

地域によっては人口の偏りがあり、ご指摘の北部地区の小学校が

 

大規模化していることは承知しております。しかしながら、

 

今後、児童数が大幅に急増する見込みがない現状においては、

 

現在実施している通学区域の弾力的運用によって学校間の

 

規模的格差の是正が図れるものととらえております。

 

したがいまして、現時点においては北部地区に小学校を新設する

 

という考えよりも、現在行っている通学区域の弾力的運用での

 

対応を優先してまいりたいと考えております。」と、このような答弁でした。


 当時の教育長は児童数が大幅に急増する見込みがない現状との発言をしました。

 

これは児童が増えないという統計的目測を誤り、

 

学校をつくる必要は考えていないという、

 

この問題への扱いには真摯なお考えではなく、

 

通学区の再編で解決できる程度のお考えでした。

 

しかし、実際に振り返りますと、北大和小学校ではその後も児童数は増加、

 

教室は足りなくなり、対策として、平成26年に体育館横の東側にプレハブ校舎を建設しました。


ある意味その場の数をしのぐ対策を実行したような感が否めませんでした。

 

人が増えたらプレハブで補う、物ではありません。


当時の教育長は「児童数が大幅に急増する見込みがない」の

 

発言は明らかに将来性予測の誤りで、裏付ける実態としては、

 

北大和小学校の数億円かけて建てたプレハブ校舎は、

 

更に児童増加が見込まれ僅か6年で解体するという、

 

そして新たに鉄筋コンクリート造4階建ての校舎を建てた経緯、

 

たった築6年間のプレハブ校舎を解体撤去するとは、

 

無駄づかいに他ならないと思います。


更に中央林間小学校についても同様に鉄筋コンクリート造の

 

校舎を新たに増設しました。このように、市北部地域の児童数については、

 

現在も増加しており、今後の児童推計を適正に算出し、

 

学びの場を確保していくことは、なかなか難しいのでは?と考えています。

 

そこで、北部の小学校の現状において過大規模校の取り巻く環境について、

 

どのように捉えているかお伺いします。


中項目1:北部の小学校の現状において過大規模校の取り巻く環境について市長の見解は

続いて中項目2:北部の小学校通学区域について


市内の19ある小学校は地域によって児童数の隔たりがあり、

 

上和田小や草柳小などは小規模校で、反対に北大和小や林間小・

 

大和小などは大規模校となり、児童・生徒の集団生活や教員の

 

指導体制等においては、様々な影響を与えることが懸念され、

 

小規模校や大規模校によって生じる教育上・学校運営上の課題を

 

どのように解消に努めるか、適正な学校規模の配置を目指していく

 

ことが必要であります。特に児童生徒の通学上の安全面は何事にも

 

優先しなければなりません。従って通学区域ルートには、道路の交通事情を

 

はじめとする交通安全や防犯への配慮と、通学距離を勘案することも必要です。

 

通学路ルートを指定する場合は車の交通量の多い幹線道路の横断や

 

信号機のない交差点など安全面からのルート設定が大切であり、

 

更にやむなく電車の踏切を渡るような通学路の場合は特段の

 

配慮が必要と思われます。


このように、児童が登下校する際の安全確保は、

 

非常に重要であると考えております。
そこで、北部の小学校通学区域について、令和3年度に北部地域の

 

学校から要望のあった、通学路の改善要望件数についてお伺いします。


小項目1.各学校からの危険個所の指摘は毎年どの程度あるのか。

 

小項目2.通学路登下校での要望の件数はどの程度あるのか。


お尋ねします。


続いて中項目3:通学区の再編について


幼稚園に通う保護者から相談がありました。

 

現在住んでおられる集合住宅マンションが、就学のため小学校区を

 

調べてみると距離の遠い小学校に通学区域が指定されている。

 

その集合住宅の周辺の子ども達は、他の小学校に通っているのに、

 

住民目線からすると、やはり公立校なのに遠距離の登下校には不安があり、

 

子どもも地域の仲の良い子と別の小学校になることを悲しんでおり、

 

同じ物件に住んでいる他の家庭からも同様な声を聞いています。


素人目線ですが、場当たり的な小学校区の設定が多いように見えております。

 

先ほどの通学路の安全も考慮し、通学区を再編する時期が

 

来ていると考えますが、どのようにお考えでしょうか。


今後、大和市議会として小学校区の再設定(再整理)についての

 

議論等は、あり得るものでしょうか。


このような相談がありました。この集合住宅は建築の開発計画の時に、

 

本来の通学区は北部地域の小学校でしたが児童数を超えてしまう

 

恐れがあるので比較的、児童受け入れに余力のある他の中部地域の

 

小学校へ編成した経緯があると聞いています。

通学区域の弾力的運用などで学校間の規模的格差の是正を

 

図れる措置をおこないましたが、総合的な視点から児童生徒にとって、

 

改めて通学区域の見直しをする、望ましい教育環境を整備していくことが

 

必要であると考えますが、お伺いします。



・ご答弁ありがとうござました。意見要望を申し上げます。


・大和市、特に北部地域の児童数増が増加することは、

 

市長が述べられているとおり、非常に喜ばしいことであると

 

同時に子どもたちの就学環境を整備していくことは、

 

非常に重要であると考えられます。


・また、令和7年度までに、小学校の全学年が35人学級と

 

なることからも学びの場の確保、いわゆる、教室を確保することは、

 

非常に重要な問題であると思いますので、現時点において

 

教室数の確保は課題となります。


・しかしながら、この35人学級の推進や北部地域の大型マンションなどの建設は、

 

一時的なものであり、少子高齢化による児童数の減少は、この大和市でも

 

いずれ訪れることであると私も感じております。


・これらのことを踏まえ、今回の答弁でもありましたとおり、


大和市立小中学校規模適正化基本方針に基づいた通学区域の見直し、

 

変更を検討していくことが必要ではないでしょうか?


・市全体の学区を見てみると、つきみ野イオン跡地の

 

グランアリーナレジデンスや大和オークシティー北側にある

 

URの集合住宅、コンフォール鶴間ライラック通りなどは、

 

飛び地的に学区が定められている地域があります。


・特に、URの集合住宅は、周りの住宅やアパートは、

 

林間小学校であるのにそこだけ、大野原小学校と学区が定められています。


・子どもたちは、住んでいる地域でのコミュニティーも必要であり、

 

それは保護者も同様であると考えます。


・また、この大野原小学校に通う子どもたちは、

 

放課後に同じ学校に通う同級生などと遊ぶ場合には、

 

離れた場所まで行く必要があります。


・このことからも、URの集合住宅に住んでいる方だけが

 

離れた大野原小学校に就学しているのは、当時、通学区域を定めた際に、

 

様々な課題があり、現在の学区を定めていると思いますが、非常に違和感があります。

 

・北部、中部、南部地区で、児童数の推移や地域の特性、通学路の関係など、

 

様々な課題はあると思いますが、35人学級の推進や今後の少子高齢化を踏まえ、

 

現在の大和市立小中学校規模適正化基本方針を見直し、学区の再編等について

 

ご検討いただき、子どもたちが安全で通学しやすい環境整備を

 

今一層進めていただくことを強く要望したします。

 

 

長文のお付き合いをありがとうございました。