電鍵沼・・・ | 惣治の日々

惣治の日々

「悠々として急げ」とは彼の巨匠 親父の呟き
開高健に憧れ・・江戸和竿に魅せられ
回顧録を兼ねて綴る
4代目竿治 参乃治会 惣治 

オークションを見ていたら、欲しかったGHD社のバグキーが出品されていた

今は、廃版となり、現行は少し台の長さが短い

 

電鍵はモールス通信においてモールス符号の短符と長符をスイッチの開閉でおこなうためのもの

 

最初に電鍵に触れたのは、

高校生の時に第2級アマチュア無線技士の国家試験を熊本で受験するために父に買ってもらって練習した

当時の2アマはモールス送受信の実技があった

確か1分間に45字の欧文だったと思う

その当時の私の縦振電鍵は所在不明・・・(´・ω・`)

 

高校生の頃、モールスで海外局と交信したのは楽しい思い出

 

 

 

平成15年に海上自衛隊第1術科学校の通信科長時に

学生の一部が第三級総合無線通信士の国家試験を受けていた

 

これを機に、私自身もプロの通信士の国家試験を受験しはじめました

平成17年に第2級総合無線通信士、平成19年に第1級総合無線通信士に合格した

当時47歳

 

この受験のために用意したのが・・・

部下からカツミのエレキーパドルを薦められ、購入

カツミ KM-23

ここから電鍵の蒐集が始まる (´∀`*)ウフフ

 

ちょっと馴染めず、安い縦振れ電鍵を購入

HI-MOUND社 HK-705

 

これもしっくりしなくて

海上自衛隊の頃 自衛艦に乗艦中に通信室で見かけていた電鍵を探した

HI-MOUND社 HK-808

現在廃版

これで、総合無線通信士の通信術を受験した

これは高速打鍵に適していてすごく打ち易かった

 

 

海上自衛隊を定年退職し、航海訓練所の通信士・通信長として再就職した際には

練習船の通信室には、これがあり、僚船連絡はこれで実施した

馴染んでいたので何ら問題なかった

 

その他の電鍵は

護衛艦隊司令部に2000年頃、通信主任幕僚だったころ

除籍になり、廃棄される艦から廃棄物として処理されていたなかから

部下が「もったいないから、どうぞ」といってくれた電鍵、2台貰って、一台父に送った

防衛庁電ケン 安立電気株式会社 N-KY-1A 1975年1月製

 

確かに1975年製なら2000年で25年となり、確かに除籍になるから、こういうのが出回ったのだろう

海上自衛隊では近年はHI-MOUND社 HK-808が生産中止になっているから

今頃何を使っているんだろう?

これは実際に通信に使ったことはないコレクション化

重厚で耐久性があり、送信符号は少し硬めに感じた

 

アマチュア無線フェスティバル、「ハムフェア」に行くようになって初めてGHD社のテレグラフキーに触れる

GHDは宮城県にある電鍵メーカー 社長のコールサインがGHDらしい

 

ハムフェアの現場で購入したのが複式パドルのマニュピレータ

GHD GN307WS

クローム仕上げが美しい

これも現在廃版

 

ついでに

GHD GT706KIT

 

そのついでに

GHD クリスマスキー

 

 

父が亡くなり遺品として貰い受けた バグキー

HI-MOUND BK-100 2台

若干内部構造が違う

昔のプロの通信士の御用達みたいだったらしい

ただ、このバグキーはモールス音を聞いてるとすぐわかる

何故か・・

短符が極端に早く、長符がゆっくりめ

聞いてみたらわかる

このバグキーも廃版になっています

 

何時入手したか分からないけど

VIBROPLEX(バイブロプレックス)

シングルレバーマニピュレータ

蒐集しただけで使ったことはないバイブロの本物を見て触りたかっただけ

 

シングルパドルとダブルパドルは何が違うかというと

ダブルパドルは摘まむようにして両接点を閉じると短符・長符交互に送出されるスクイズ操作が可能

慣れると楽だけど・・・慣れるまで練習がかなり必要

 

自作の・・・ダブルパドル

縦振れ電鍵

 

 

で・・・

今日 何故 投稿に至ったかというと

新規にバグキーをオークションで入手

GHD社 GN207

 

これはGHDのバグキーを操作、触ってみたいという願望、欲望を抑えられなかった

参考画像でも申し分なく

本日到着して開封、傷の有無、動作確認を実施

程度も良い、鉛睡を止める音も聞き触りにはならない

機械式バグキーではこれが最高かもしれない

現行のは分からないけどね(#^^#)

鏡面仕上げのクロームメッキが美しい

 

オークションでは入札がかなり釣上がって心臓バクバクでした

手に入れられて良かった (´∀`*)ウフフ

落札金額30500円、送料1100円

 

従来はバグキーの老舗米国 VIBROPLEX(バイブロプレックス)、これの商標が虫を使ったから「バグ」なんだけどね

1905年に商業無線とアマチュア無線に革命を起こした "SEMI-AUTOMATIC BUG key" (半自動電鍵)で、これが欲しかったけど

巷のユーチューブ画像では振り子を止めるときのガチャガチャ音がけっこあり諦めました

現行で53000円で発売中

 

 

GHDのバグキーの現行はかなり小型化されている

昔光接点も出ていたけど廃版になっているみたい

 

このGHDのバグキーは

重厚感も高級感もあり打ってみると実に滑らかでHI-MOUND BK-100のようなガチャガチャ音がない

止めるためのリングにゴムが巻いてあるみたい、ショック吸収なのかな

良いねー (´∀`*)ウフフ

 

これで綺麗なモールス信号を発生出来たら素晴らしいだろうな

 

といっても、しばらくは飾り棚に入れてコレクション化

 

世の中には調べればこだわりの電鍵がいくつも出てきます

たかが電鍵・・・されど電鍵 奥が深い

 

電鍵の蒐集沼に溺れないようにしたいけど・・・

 

お終い