天気図、航行警報等の思い出 | 惣治の日々

惣治の日々

「悠々として急げ」とは彼の巨匠 親父の呟き
開高健に憧れ・・江戸和竿に魅せられ
回顧録を兼ねて綴る
4代目竿治 参乃治会 惣治 

今はテレビ、ラジオ、インターネットで比較的手軽にお天気予報などを聴取できる

思い出として残ること

 

天気図、気象図と言った方が良いかもしれないけど

最初にまじめに取り組んだのは、大学生の確か2学年

海上要員として訓練の一環

 

NHKラジオの気象通報は日本の放送の黎明期である昭和3年(1928年)から現在まで続く、最も歴史のある番組の一つです。

ラジオから流れる、気象観測ポイントのデータ、等圧線のデータ、補足される?警報などを

専用用紙に記入する

今でもNHK第2放送で1600時から20分間放送されます

最初は放送される観測点を探すのに苦労しますが

順番が決まっているので記入を繰り返すうちに慣れてきます

放送される等圧線と各高気圧、低気圧から気圧線を引くのがなかなか難しい

YouTubeで練習用に紹介されていました

 

 

実際に護衛艦に勤務するようになると、手書きはなく

気象庁の船舶用気象FAXを気象員、航海科員が受信し、航海長が予報を含め仕上げていました

練習船では自ら操作することになりましたが (´∀`*)ウフフ

 

プログラム設定できて

メモリ番号、スタート・エンド、周波数を入れておきます

これで苦労、技量を必要とするのは周波数設定

3メガ、7メガ、13メガ帯に同時送信されるのですが

HF電波なので、季節、時間帯、日出没に大きく影響を受けます

確か放送局は鹿児島にあったはず

当直が起きているときは適宜切り替えられますが、就寝中は受信機が2台あったので

それぞれ異なる周波数をセットしていました

周波数は忘れてしまいましたが、練習船でオーストラリア、シンガポール、ハワイにいくときは

オーストラリアやハワイの気象FAXを受信していました

 

この気象庁の海上船舶向けFAX情報は今も続いています

JMHと総括されていますが

3メガがJMH

7メガがJMH2

13メガがJMH4のようです

 

https://www.tele.soumu.go.jp/resource/j/material/dwn/6-1.pdf

 

こんなふうに白黒FAXを色付けし、仕上げます

過去の例、インターネットでデータをダウンロードしてお絵かきソフトで編集

業務用携帯電話の常時接続でインターネットに繋げるときはインターネットから

沿岸から離れてインターネットが使えない時はHFの気象FAXを受信していました

 

今はインターネットでも入手できます

JMHで検索可能です

 

本日2月25日0000UTC(0900JST)

これに色を付けたページもあります

https://www.data.jma.go.jp/fcd/yoho/data/wxchart/quick/ASAS_COLOR.pdf

 

良く使うのは

地上解析天気図(ASAS)、沿岸波浪解析図(AWJP)、外洋波浪解析図(AWPN)、沿岸波浪予想図(FWJP)、外洋波浪予想図(FWPN)、大気の動きが予想される[解析図] 500hpa高度・気温・湿数(auas50)

上空約5500mでは500hPaとなるので

気温は気温現率0.6度/100m

0.6*50=30

上空5500mで-30度の線が地上では0度で雪、みぞれと予測します

波浪は沿岸波浪解析図(AWJP)

 

 

 

台風予測も気象庁で確認できますが

他の予測として米海軍の予測を良く参考にしていました

https://www.metoc.navy.mil/jtwc/jtwc.html

 

 

海上自衛官を定年退職後、航海訓練所(現海技教育機構)に再就職して

通信士、通信長として勤務

練習船では、気象FAX受信やNHKラジオの気象受信手書きも

まったくへっちゃらでした (´∀`*)ウフフ

 

気象情報をインターネットで得られるのは本当に便利

 

さて・・・電波小僧としては、手持ちの受信機でFAX受信ができないかと

 

電波は

周 波 数:3622.5/7795/13988.5 kHz
出 力:5kW 電波の型式:F3C

 

電波型式F3CのFAX用ですが

AOR AR3000で同周波数でCWモードで受信

 

FAX受信表示のソフトがありました

KG-FAX K  2009/7/8

インターネットなしでも、これで船舶向け天気図が専用機械なしに入手できます

 

今日の海上悪天予想図(FSAS48)

電波から受信

制御信号を受信して自動受信、自動保存ができる優れもの

インターネットからダウンロード

24日1200UTC(2100JST)観測、48時間後の26日1200UTC(2100JST)予測ということが分かります

 

 

 

 

船舶の運航に関する航行警報についてはNAVTEXが有名で

ナブテックスは国際海事機関(IMO)国際水路機関(IHO)で取り決められたGMDSSと同様、世界航行警報業務(WWNWS)の中で定められた主要機器となり、海上における人命の安全のための国際条約(SOLAS条約)によって1993年8月1日以降、総トン数300トンを超える船舶への搭載が義務付けられている。

運用母体は海上保安庁です

https://www.tele.soumu.go.jp/resource/j/material/dwn/3-2.pdf

 

航行警報テレックス(ナブテックス)、船舶向けの海上安全情報を自動受信する装置・水域。 NAVTEX受信機:「海上安全情報」(全国各地の灯台から半径300海里の円内の水域を航行する船舶に向けて放送される)を自動的に受信し、内蔵のプリンタで印字する装置。ナブテックス水域を航行する船舶に搭載が義務付けられている。 NAVTEX水域:ナブテックス受信機により海上安全情報を受信できる水域又はSOLAS条約の締約国政府が定める水域。

 

 

練習船での通信士、通信長は設備の維持整備をして

内容は航海士が使用しています

 

このNAVTEXも専用機器がなくてもNAVTEX受信表示のソフトがありました

インターネットなしでも、これで入手できます

KG-FAXと同じ作者の

KG-NAVTEX

 

 

 

 

 

電波は一般のラジオ放送だけではない

電波は気象、安全航行に寄与していますね

 

お終い