竿貴ワールド | 惣治の日々

惣治の日々

「悠々として急げ」とは彼の巨匠 親父の呟き
開高健に憧れ・・江戸和竿に魅せられ
回顧録を兼ねて綴る
4代目竿治 参乃治会 惣治 

今日、4月21日、久しぶりに「竿貴」こと、鴨下君がわが家を訪れてくれました。
主な用向きは、現在作成中の和竿が、まもなく上げ矯めの後、依頼主さんにお渡しする予定なので、写真を撮ってもらいたいとのこと。
撮りためた、画像は、竿貴君のご了解を得て、適宜写真の加工、私の拙ブログでのご紹介ができるようになりました。
本日は、「金箔石垣塗り」、「穂先白檀、蒔絵塗り」の逸品。
この一見、一般的にみられる研ぎ出し塗りのようですが、
この石垣模様の輪郭は、研ぎだす時に描くように緻密な研ぎが必要とされるとのこと。
素材も、富士山型、末広がりの節揃え、手元は、根に近いところの所謂、矢竹の根掘り。
竿寸法等の詳細は、残念ながら確認を怠り、明示、紹介できません。
そのうち確認しておきます。
今日は、塗り談義と撮影の試行錯誤で、いっぱいいっぱいでした。





金箔石垣、特に縁の部分、石垣間の黒、石垣内部の色使い・・・。
これを、すべての「すげ口」の塗りを同じように仕上げるには、相当の集中力と、時間と
卓越した技術がないとできないものです。




また、穂先は真竹の「削り穂」ですが、
「白檀塗り」いわゆる金箔を張り、その上に漆をかける塗りに加え、
細かい精緻な覆輪は、すべて蒔絵技法によるもの。




撮影を進めていくうちに、その精緻さには驚くばかり。
竿貴ワールド・・・

次回の竿貴ワールドの紹介は、来週になります。
明日からまた、北へしばらく旅に出ます。