Vampire Chrono -3ページ目

Vampire Chrono

これは、一人の吸血鬼の少年を取り巻く、不思議な物語である

シグが意識を取り戻すと、自室のベッドで寝ていた
「う…どうなって…?」
「それはこっちのセリフよ」
シグが声のする方を向くと、アニスがリンゴの皮を向きながらこちらに顔を向けていた
「お父様の工房に誰か入った形跡があったから中に入ってみたらシグが倒れてるんだもん、びっくりしたわよ」
「す、すまん…」
「それで、何があったの?」
シグは一連の出来事をアニスに話した


「ふーん…?」
アニスは暫し考える素振りを見せた後、口を開いた
「シグ、今すぐ戻ったほうがいいかもしれないわ」
「当たり前だ、すぐにでも行くぞ」
「まあまあちょっと待ちなさい、そのまま行っても勝ち目は薄いわ、少し“お土産”を用意してあげるから待ってなさい」
そう言うとアニスは部屋を後にした




一方ユートピアではリアが食堂の朝食の調理を行っていた
「…ふぅ、これでよし、と」
準備を終え、食堂の席に着き少し休憩する事にした
疲れが溜まっていたのか、そのままリアは意識を手放した



「それじゃあ、さよなら」
大きめのリュックサックに荷物を詰め、シグは城を後にする
「またいつでも帰ってくるのよ~」
「そのうちな」
見送りに来たアニスに軽く返し、シグはユートピアへと帰るのだった



「起きて…起きてよ…」
「んみゅみみゅみゅ…はっ!?」
何者かに起こされ、リアが飛び起きる
「もうすぐ食堂を開ける時間でしょ?」
「あ、はい!ありがとうございましゅ!」
盛大に噛んだが気にしている暇はない、仕込んでいた料理の仕上げを済ませた頃には既に食堂に人がなだれ込み始めていた
余りの忙しさにリアは自身を起こした人の事など頭かた吹き飛んでしまっていた…