新時代の〜ってタイプして読んでたこちら、
山口周氏の「ニュータイプ」
20世紀の後半から21世紀の初頭にかけて高く評価されてきた、従順で、論理的で、勤勉で、責任感の強い、いわゆる「優秀な人材」は、今後「オールドタイプ」として急速に価値を失っていくことになるでしょう。
一方、このようなオールドタイプに対置される、自由で、直感的で、わがままで、好奇心の強い人材=「ニュータイプ」が、今後は大きな価値を生み出し、評価され、本質的な意味での「豊かな人生」を送ることになるでしょう。
「正解を出す力」に、もはや価値はない
人間のマインドはとても保守的なので、多くの人は相も変わらず、偏差値に代表される「正解を出す能力」を、その人の「優秀さ」を示すモノサシだと信じていまだに崇め続けています。この認識のネジレが、社会のさまざまな局面で悲劇と混乱を巻き起こしています。
オールドタイプは現代の問題を拡大再生産している
たとえば現在、世界中の都市で「ゴミ」は深刻な問題になりつつありますが、これは「量的な向上」を無条件に是とするオールドタイプの思考・行動様式が生み出した結果といえます。
現在のようにモノが過剰に溢れている状態で、ひたすらに「量的な向上」を目指せば、すでに過剰にあるモノを次々にゴミにしていくしかありません。
ニュータイプは問題を「発見」できる人
私たちは人類史の中で初めて「問題が希少で解決策が過剰」という時代に突入しつつあります。このような時代にあっては、ただ単に「問題解決の能力が高い」というだけでは価値を生み出せません。
ビジネスは常に「問題の発見」と「問題の解決」が組み合わされることで成立します。しかし、現在は「問題」そのものが希少になっているわけですから、ボトルネックは問題の「解決能力」ではなく「発見能力」に発生することになり、結果として問題解決者の価値が低減する一方で、問題発見者の価値が上昇することになります。