夢の続きはベトナムで。

夢の続きはベトナムで。

ベトナム・ホーチミンにある『日系サムライボクシングジム』
ベトナム人ボクサーたちがプロの、世界の舞台で活躍するまでの
夢の道のりをブログでお伝えします!
皆様の応援が、彼らの力となります!宜しくお願いします!


テーマ:
時間がなかったので、日本遠征まとめての報告です。※長いです


サムライボクサー、Dao Nguyen Anh Tuan







ついにプロボクサーとして日本のリングに立つ日がやってきました。



試合が決まってから、ずっとここだけを目標に。



4R戦い抜くスタミナをつける時期、対戦相手に合わせた細かい戦術・技術を体に刷り込ませる時期、いろんなタイプを相手に実戦練習を重ね、引き出しを増やす時期



それぞれを満足のいくスケジュールでしっかり積み重ねてこれたので、僕も彼も倒し切るイメージが頭に描けての出発です!




日本到着の直後はさすがにぐったりですが、


しっかりご飯を食べて、




たっぷり睡眠取って、翌日には計量会場へ





余裕の1kgアンダーで。


多分あと2階級は落とせますね。笑





相手の選手、想像よりは体格差がなくやってきたことが上手くハマれば良い打ち合いになりそうな雰囲気ですね。




リカバリーは高級お粥を。


お粥って誰が作るかでこんなに違うのかとびっくりです。


・・・


いよいよ試合当日、


彼は朝6時に起きて外で軽く動いたそうで。


さすがに緊張感でてきたんでしょうね。


僕は前夜の酒が抜けてないのでぐっすりと···




16時には会場の後楽園ホール入り




やっぱり僕は今だにここが苦手です。


会場に入った瞬間に鼻につく、汗と血が混じった臭いと、どんよりとした重たい空気。



胸が苦しくなってアドレナリンが溢れ出す感じ。


急に暴れたくなる。


現役を離れて何年たっても、一瞬で当時のボクサーの感覚を取り戻してしまう唯一の場所。



だから本当はあんまり···





そんなことより彼の試合は3試合目なので、早速ウォーミングアップ開始です!







身体が温まったら、バンデージを巻きます。


ボクシングのバンデージは巻き方一つでパンチ力、KO率、拳への負担などが劇的に変わります。



職人の世界ですよ。



そんなわけで、現役時代の僕の先生に無理言ってお願いしました。






これは僕の中での願掛けでもあるので。



バンデージ巻いたら、いよいよ着替えて試合モードへ




ミットでばっちり汗出しながら、前の試合がいつKOで終わってもいいように身体を作る。


予想通り、彼の前の試合は2Rで終了。


ここでアップを止めて、最後の打ち合わせ。


今日までの数ヶ月、何の為に毎日辛く苦しい思いをしてきたのか。


勝負の世界。


一生懸命頑張った、精一杯努力したなんて何の意味もなさなくて。


勝った者だけが、


結果を出した者だけが光を浴びることが許される
明と暗のはっきりした世界。


緊張と不安で引き締まってる、そのなかに見える自信と喜びに溢れた目を見て、僕の中ではすでに確信がもててましたよ。




さぁ、いきますか。






ベトナムの国旗を掲げてのリングイン



ゴングが鳴ってのファーストヒットは必ず取ろう、とだけ。





様子見の時間が長く、打ち込まれても待ってしまう。

見てるのがもどかしい3分間でしたね。

1ラウンド終了のインターバルで、ついつい興奮しそうになりましたが、

彼の落ち着いた表情とスマイルを見て、騒ぐのやめました。

次のラウンドが一つの山場になると。



シンプルに

・焦るな、でも待たない、先に!
・足と頭、これは動かし続けること!

この2点だけ。



2R開始から一気に距離を詰めて攻勢へ




うまく自分の距離で戦えてますね。




激しい乱打戦のなかでTuanのパンチで相手のまぶたがカット。

そこからは、無理はしないで的確にクリーンヒットを狙いに!



相手のジャブに右のオーバーハンド。

これはサウスポー対策として、2ヶ月間二人で繰り返し繰り返し合わせてきたもの。





これが面白いように入る。

ハマりましたね。



出血がひどくなったところでレフェリーがストップ。



この瞬間の感覚は何とも表現できない不思議なもんですね。

引きつった緊張感からフッと全身の力が抜け、次の瞬間には喜びが溢れて胸が詰まる···

自分が選手として試合に勝ったときとは明らかに違う感情です。





他人の勝ち名乗りがこんなにも嬉しいもんなんですね。







いろんな人に喜んでもらえて

声もかけていただいて




とりあえず僕も、数ヶ月に及ぶ大きな仕事を終えて安気な夜で。


勝って飲む酒は特別ですね。


興奮して寝てませんが、なんか良い夢見れました♪


この夢が彼の中で、僕の中でもっともっと大きなものに、よりはっきりと輪郭が見える形へと繋がっていると信じて


今夜は誰もいない、静かなマレーシアの空港で独り寂しく想いにふけています。





テーマ:
去年、サムライジムの選手が13年ぶりのベトナム人プロボクサーとして日本のリングに上がりました。



あれから1年。



サムライジムから次の世代が育ってきましたよ。



Dao Nguyen Anh Tuan








彼は、もともとホーチミンの区に所属しながら選手活動をしていました。




ある大会でサムライボクサーと試合をし、何もできずにTKOで完敗。



それから区の所属を辞め、サムライジムで強くなりたいとジムに来ました。



正直、そういう子は吐いて捨てるほどいて



みんな気がついたらジムからいなくなる···




なもんで、サムライジムの方針は



『来るもの拒まず去るもの追わず···頑張るものには最高のチャンスを!』



最初のころは、たいして指導しないで遠くから見てるだけってのも多かったんですが、



「ここはこうやったほうがいいよ」って一言伝えると1時間でも2時間でも同じこと繰り返し繰り返し練習してて。



それが毎日、何ヶ月と続くとこっちも心が動かされますよね。




あるときから、付きっきりで教えることにしたんですが、



まぁ下手くそで。笑



そりゃ負けるよ、っていうかまだボクシングじゃないよ。笑



なんてレベルでした。




でも彼の目は本気で。僕の言葉を頭フル回転で理解しようとする。



だいたい強くなる選手はこのパターンなんですよね。




何もできなかった彼が毎日少しずつ、小さなことができるようになっていく。



僕も楽しくて嬉しくて。



共に日々を重ねるにつれ、彼と未来に大きな夢を描くようになっていきました。



2年の歳月をへて、




彼はついに夢へのスタートラインに立ちます!




日本でのプロデビュー。




夢の始まりです!







試合が決まったと伝えたとき



普段、緊張しない動揺しないいつもニコニコの彼も一瞬だけ表情が引き締まりましたね。



一瞬ですが。



すぐにいつもの彼に戻りニコニコと



「ok. thank you ♪」



と一言だけ残し練習に戻っていきました。




それから彼のモチベーションはさらに上昇です。










ボクサーっていうのは試合が決まると急に成長するんですよね。




スパーリングでも、課題に対してしっかり意味を持たせた動きを意識できるようになってきました。




スパーリングパートナーも、日本ランキング争いをするレベルのプロ選手や、









東南アジアのオリンピックと言われるSeaGamesの銀メダリストなど







普段できないような相手と練習が積めました。



やっぱり努力する人間にはチャンスが舞い込むんですね♪



現在は、試合まで一週間を残した状態で最高のコンディションをキープできています。




そして、ジムの仲間や会員さんたちから彼を応援したいと20人以上の人が「応援サポーター」として遠征費を募金してくれました!





まさに彼の人柄ですね。



この期待を力に変えて、必ずその拳で夢への切符を掴んできます!




今週末、いよいよホーチミンをたちます。



彼の小さな拳にベトナムのでっかい夢をのっけて!







唯一の心配は、僕が12時間という長旅に耐えられるかどうか···


そこだけなんですよね。






テーマ:
ついに1週間におよぶホーチミンチャンピオンシップ最終日となりました。


サムライジムからは2人が出場しましたが、決勝まで残ったのはTuan選手のみとなりました。


69kg級、もともと優勝候補とされていた二人


Tuan VS Hai


実は去年はサムライジムのTuanがチャンピオンに、Haiは棄権のため準優勝となっています。


1年越しに、真のチャンピオンを決めましょう!



お互いにこの1年間でずいぶんと成長し、スタイルも変化してきています。



特に相手のHai選手はプロデビューし3戦無敗と勢いもあります。



対するTuanも2016年にホーチミンで開催された「日越プロボクシング交流戦」にてプロデビューしています。負けはしましたが、観客を釘付けにする激闘を演じた選手です!



アマチュア大会の決勝がプロボクサー同士の戦いとは何とも贅沢ですね♪



ウォーミングアップからかなり気合も入ってましたね。







そして今回我々のサポートについてくれたのは、何とベトナムのトップレベルで活躍しているSoi君。
(写真でTuanにグローブはめてくれてる子です)



彼の試合はレベル高すぎて会場が震えるほど盛り上がります。



たぶん、僕が現役ピーク時でもやられちゃうんじゃないかな?


対戦相手のHaiは本来は64kg級ですが、Soiが出場するとのことで69kgに上げてきたとの噂もちらほらと。



そんな彼、サポートに付いてくれるのは何とも心強いですが···



いつもセコンドで、すっごいうるさいもんで。



僕の指示はかき消されるんですよね···



普段は、笑顔がイケメンで礼儀正しくクールな子なんですが。




試合が近づくにつれ段々と緊張感もあがってきます。



しっかり汗もだしたとこで、いよいよ入場です。



リングイン前の最後のアドバイス


シンプルに


「あとは気持ちだぞ!見せてこい」




1R、お互いにジャブの差し合いから。


ジャブではやはりHaiのほうが一枚上手です。


なかなかTuanの距離を作らせてもらえませんね。


だんだん相手のリズムになりかけたとこでゴング。



インターバルで、簡単なアドバイスをと近づいたとこで···



リング下からよじ登るんじゃないかという勢いでSoiが怒涛の口撃ラッシュ···



興奮で早口すぎて呂律がまわってない。



Tuanもキョトン。



結局、インターバル中Soiがしゃべり続けてましたよ。笑



まぁ、Tuanもやるべきことはわかってるはずなので信じましょう!




2Rは少し攻撃の姿勢を強めるも、Haiの絶妙なアッパーが邪魔をしTuanのパンチは空を切る展開が増えてきた。



3R、最終ラウンド。


もう後は倒すしかないポイント差です。



相手は完全にリズムを掴み、コンビネーションをまとめては自分の距離に戻るという、なんともまぁ落ち着いたボクシングです。Hai、ほんと上手になりましたね。



クリーンヒットを次々と貰いながらも、気持ちを切らさず前に出続けるTuanも立派なもんです。






最後までうまくさばかれて、結局何もさせてもらえないまま判定負けでした。



Haiがこういう戦い方をしてくると想定できなかった僕の責任です。



Tuanにはほんと申し訳ない。



ちょっと悔しいですね。







う〜ん。



真ん中に立たせてあげたかった···






勝者がもらう金メダル

敗者がもらう銀メダル。



この差は果てしないですよね。




ただ、Tuanのこの1年間の努力は成長としてしっかりボクシングに現れています。



気持ちで負けず、諦めず何とか打開しようと前にでる。なかなか簡単なことではないですよ。



少し休んでまた頑張りましょう!



今回の大会はジムの会員さんも気にかけてくれてる方が多く、何人かは応援にも来てくれました!



心強かったです!本当にありがとうございました。



今回は結果を出すことができませんでしたが、彼には大舞台の話もいくつか浮上しています。



今後とも全力の彼をぜひ支えていただけたらなと思います!



最後の最後に夢を掴む、そんな彼の想いを信じ続けましょう!










テーマ:
ホーチミンチャンピオンシップ準決勝です。



3日目ともなると会場まで行くのが少々面倒くさくなってきます。



今日はTuanの準決勝!



初戦は不戦勝のため実質これが初戦になります。



試合間隔が少しあいてることもあり、少しナーバスになってるようですね。






でも、アップでしっかり汗出すと動きが戻ってきましたね。



彼もわりとカットしやすい選手なので、ワセリンを入念に。



Rubiの二の舞いはゴメンですからね!




1R、相手は身長の高い選手でリーチが長いためなかなか中に入ることができず、何とも静かな立ち上がりに。



アマチュアは3Rしかないので、あまり悠長なことしてるとポイント取りこぼしてしまう···



インターバルでの指示は、

1、もっとプレスかけて圧をあげていこう
2、ガードの上からでもいいから当てていこう

この2つだけ。








ガード固めて、前に前に。



プレスはずいぶん強くなりましたが、いかんせん手数が出ない···



しっかりガードしてるとはいえ、相手のほうが手数が多いため見た目が悪いんですよね。



たまのクリーンヒットの正確性はTuanのほうが上ですが···



結局はっきりした山場を作れず判定へ。




手数の相手か、クリーンヒットのTuanかといった展開に。




少し間が空いて、手が上がったのはTuan。



ヒヤヒヤな判定でしたが、何とか決勝進出です。



彼が控え室に戻るのにはついて行かず、そのまま決勝で当たるだろうHai選手の準決をチェックしました。



現在、彼はサムライジムを離れロシアのコーチのもとでトレーニングを積んでいます。


さすがの圧勝でしたね!



ほぼ左手一本で、ダウンまで取るおまけ付き。



新しいジムでは徹底的にディフェンスを教え込まれてるようで、返しのカウンターまでを作り上げてましたね。



終始落ち着いて試合の流れを読み、ここぞのタイミングで仕掛ける。



これは楽しみな決勝戦になりそうですね♪



試合後はこっちの陣地まで来て仲良く談笑。







元チームメイトですからね♪



明日はお互いにバチバチで打ち合おうぜ!と握手を交わしてのさよなら。



さぁ帰るか、とTuanの顔を見ると···



あれっ!まさかカットしてる!?



慌てて覗き込むと、






皮膚は全く無傷なのに眉毛だけ持ってかれてる。笑


こんなことあるんですね。笑


びっくりさせんなよと。



さてさて、

今日はちょっと100点満点とは言えないデキでしたが、明日は全力で応援してくれてる奥さんにカッコいいとこ見せようぜ!











テーマ:
ホーチミンチャンピオンシップ2日目です。



初戦、相手の無茶苦茶ボクシングに本領発揮できなかったRubi



今日こそ力を見せてやりましょう!



一回試合をしたことで力も抜け、リラックスした試合前。



いつものニコニコ笑顔は、今日はいけるとの確信を持てるほどで♪



前回の試合でできなかったことをしっかり確認して、ポイント絞ってやることやりきる最終ミーティング。



いざ、リングへ!




1R、相手も勝ち上がってきた選手だけあって好戦的でしたが、Rubiは身体をやわらかく動かすことでさばきながらパンチを当てていく。



正直、この時点でこの試合もらったぜ!感はセコンド陣に溢れてましたが···




ボクシングは何が起こるかわからないスポーツ。



2R序盤、Rubiの攻撃に頭を低くしてガードする相手選手。



一瞬、ゴンって嫌な音。



バッティングです。頭と頭がぶつかったんですね。



すぐにレフェリーが止めてドクターチェックに。



セコンドからは傷は見えなかったので、大丈夫かな?と思ったのですが、



ドクターと大会責任者に対して「頼むから止めないで。」と懇願するRubiの歪んだ悲痛な顔は傷の深さを物語ってました。



ドクターストップです。






リングを降りた彼は無言で荒れていました。



応急処置をするドクターの手をはねのけ、塞ぎ込んで。








傷ははっきり言って、僕でも速攻でストップかけるレベルにバッサリとカットしていました。



こればっかりはしょうがない···



カットによる試合ストップはボクサーにとって本当に悔しいものです。



勝った選手も負けた選手も納得行かない試合。


トレーナーやセコンド陣、応援してくれる仲間たち、みんなに申し訳なくて悔しくて。



いつもはニコニコ笑顔でさよならする彼が、無言で軽い会釈だけし、足早に会場をあとにしたときはさすがに何も声をかけれませんでした。




その日の夜中に「先生、ごめんなさい」と一言だけメールがきました。



彼がボクシングに転向し、サムライジムの門を叩いてから毎日、朝は6時からホーチミン強化チームの朝練に参加し、午後は2時から3時間も強化チームとのジムワーク、それが終わってからサムライジムに来て一緒に技術練習をこなしています。



こんな選手はまずいないです。



彼のボクシングに対する思いは尊敬に値します。



僕は彼を教え子として、サムライボクサーとして誇りに思いますよ。



まだ若いRubi。



未来は明るいはずです。
彼が笑ってリングを降りられるように、全力でサポートするのが僕の仕事。


また、明日からだね。




ちなみにサムライジムの長男坊Tuanの初戦は相手の棄権で不戦勝。



勝てないから試合しないなんてボクサーとしてどうなんでしょうね。



ちょっと納得いかないけど、明日の準決勝で暴れるだけですね!



さあ、悔しい涙を呑んだ後輩の分まで結果を出しましょう!



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