
大人になったタエ子が人生のターニング・ポイントにきて「わたし、このままでいいのかな?」と考え、ある日10日間の一人旅に出たことをきっかけに、小学5年生の頃の自分を思い出すストーリー。
タエ子は27歳独身。今のわたしになんとなく被る。
所謂「自分探しの旅」みたいな感じ。時代こそ違って懐かしいメロディー(ひょっこりひょうたん島とか)や当時の流行が印象的な作品だけど、小学生時代のタエ子もまた、小学生時代のわたし自身と少し似ているところがあったりして、ほっこりと温かい気持ちになりました。
最初に観た時は、ジブリ作品の中では地味だと思ったかな。大好きな「天空の城ラピュタ」や「風の谷のナウシカ」の様なファンタジーさはどこにもないし、どこらへんが面白いの?って。
時間が経って、少しだけ成長して、改めて観たときこの作品の魅力にようやく気づけた気がしました。笑ったり、怒ったり、泣いたり、他人との関係の中で「自分」を意識するようになった小学生のタエ子がわたし自身に重なって不思議な感覚で28年間の旅を振り返ることが出来ました。この作品の魅力は少しずつ少しずつ色々なシーンに転がっていて、それを拾いながら(時に見落としながら)観るのもまた一つの楽しみなのかなー。
最近、おばあちゃんの家で、1歳頃の自分が映っているVHSを観ました。
「小さい!なんか変な服着てる!」1歳の自分なんて、当時の自分が客観的に観ることが出来たはずもないから、改めて観ると不思議な気分。小動物を観察しているみたいな。
一人旅は何回もしてるし、それは自分の視野を広げるため、自分自身を発見するためっていう目標は少なからずあったけど、自分を見直すためにしたことは意外となかったような気がします。今度は小さい頃の自分と一緒に旅をしてみるのもいいかなーと思いました。
ジブリから教えてもらうことは本当に多い。
次は「ゲド戦記」を観よう。(もう何度も観てるけど)

これも、何度も観ないと良さが伝わらない作品ですよね。わたしも初見は理解しきれなくって難しかった記憶が・・・。周りの人でも「ゲド戦記」が好きという人には出会ったことがないです。
ゲド戦記は現代社会の影を投影させている部分があるし、アレンの精神的な苦痛を表す描写は、子どもも観るジブリ作品としては少し重たかったけど、軽く描くことは出来るはずもなかったんでしょうね。当時は「まっとうに生きること」の意味なんて考える余裕はなかったです。
2回目に観たとき、わたしは、アレンが闇から解き放たれ本当の意味で涙を流したり、笑う瞬間があれば、それだけでこの作品は生きたものになるっていう自分なりの解釈をしました。それで、3回目はアレンを目で追い続けて観ました。4回目はテルー目線。こんな感じで、その度に目線を変えてたら、だんだん好きになってきました。
1ヶ月に2回はジブリ作品を観直してる気がする・・・・多分わたしの習慣。観たくなるローテーションが回ってくるみたい。
「ゲド戦記」は難しいかもしれないけど、「おもひでぽろぽろ」ちゃんと観たことがない人は観て欲しいです^^