この人は本当に歌がうまいと思う。

初めて聴いたのは、レーナード・コーエンのカバーアルバム。

そのすべてを包み込むような声と節まわしに圧倒されてしまった。

圧倒されるという表現はあたらないかな。

少しも押し付けがましいところはなく、前に出ようという気はさらさらないという感じ。

集団の中で、全然自己主張をしないんだけど、 気がつくと、つい、目がその子を追ってしまっているというような感じ。


昔、「愛と青春の旅立ち」の主題歌を、ジョー・コッカーとデュェットした人と言えば、思い当たるかな。

ジョー・コッカーの暑苦しいボーカルに負けず、爽やかな風を送り込んでいた(?)人。


今は「Hunter」というアルバムがかかってる。

地味だけど、結構頻繁に聴いてる。


僕は、そのときの気分に合うアルバムに出会うまで、延々と CDを変え続ける。

この人で止まるときの気分って、違う日には、ビリー・ホリディで止まったりする。

なぜかわからないけど、ぴったりと来る。

でも、聴き終わった後は違うけど。

ビリー・ホリディの場合は、さらに、深く沈みこんでいく感じだけど、この人の場合は、何か太陽が輝いてくる感じ。


本当に、心を鷲づかみにされるような声じゃないんだけどね。

でも、いつも途中でやめられず最後までアルバムを聴いていしまう。

僕には、すごくめずらしいこと。

  


明日は入学試験。

どんな子が受けに来るのだろうか?

今年は、大不況に加えて、都立の授業料無償化で、どこの私立もきつい。

うちも例外ではなく、受験生が減った。


でも、最近、本当に、教育の質が問われていると思う。

結局は、人なんだよね。

授業を通して、どう関わっていけるか、だと思う。

自分が伝えたいことがなかったり、中途半端だったりしたら、きっと何も伝わらないだろうな。


ジェニファー・ジョーンズみたいな授業ができないかな。

工夫してみよっと。

素敵な授業をするためには、素敵な人にならなきゃね。


ちなみに、ちょっと違うけど、いろいろと話題の、Amy Winehouseも大好き。

ファーストもセカンドも大好き。

ジェニファー・ジョーンズが草原を一緒にスキップしてくれる子なら、Amyはげろをつけたまま笑ってくれる子。

どちらも大好きなんだよね。


ではまた。

 前の日記が9月。もう半年近くが経ってしまった。

 もともと、頻繁に日記を書くほうではないけど、 これはちょっとひどいよね。(笑)。


 今、聴いてるのは、久々に、松崎ナオ。ちなみに「虹盤」。


 かなり好きなんだよね、特に歌詞が。もちろん声も。

   

 彼女の歌詞の中の、人と人の距離感が好き。

 前から書いているように、僕は、人との距離感がいつも気になってしまう。

 お互いが支えあうことができて、でもお互いの負担にならない距離。

 それが難しい。

 仲良くなれば、当然、距離が近づく。そうすれば、相手のいろいろなところも見えてくるし、

 自分の隠したい部分も相手に見えてしまう。

 気の合う人というのは、自分と似ているところがあり、波長が近い人。

 だから、駄目になる時期も近い。

相手の弱いところと、自分の弱いところがシンクロして、増幅していく。

 その過程が嫌い。自分が弱くなっていく過程が嫌い。


 だから、頼り切らず、頼られ切られない、距離が難しい。


 そんなことばかり考えているから、なかなか人と付き合えないんだろうな。


 松崎ナオの「ひとつの果て」の中に、こんな歌詞がある。


  あなたの隣で泣けるなら、それは悲しみでないということを

  あなたに伝えることができるなら、青い月の中一人でいれる


 人の気持ちを理解することも、自分の気持ちを理解してもらうことも、本当に難しい。

 でも、感じることができるなら、一緒にいられるかな。


 僕は年に何回か、どうにもならないときが来る。

 そのときは、黙って、側にいて欲しい。

 何かを語られると、それが全部嘘な気がして、さらに落ち込んでいくから。

 黙って、隣にいて、笑っていて欲しい。

 それが僕にとっての最高のやさしさだから。

 とっても難しいことだけどね。


 でも、それは、なかなか理解してもらえない。


 歳を取るにしたがって、自分の感情をごまかすことがうまくなる。

 僕自身、そう感じる。

 でも、子どもたちの、ストレートな悩みを見ていると、つい、自分が嫌になる。

 で、また、青くさい自分の突っ込んでいく。

 そんなことの繰り返しだね。


 今年、久々に、自分のクラスの卒業生を送り出す。

 卒業式の呼名で、泣いてしまったら、どうしよう。

 あいつらは、きっと、大きな声で返事をするんだよね。

 その40回の繰り返しに耐えていけるのだろうか?


 ちょっと早いけど、卒業おめでとう!

 いつもでも優しい心を忘れずに。


 次回くらいから、読んでいる本の紹介もしようかな。

 

 今は、「いっぱいキスしよう」がかかってる。

 この人の雰囲気が好き。

 昔、テレビドラマに出てたんだけど、演技ではなく雰囲気で演じてた。

 

 めちゃくちゃだけど可愛らしくて。

 優しいのに残酷で。

 つかめそうなのに、いつのまにかするりと抜け出していて。

 頭がいいのに、かなり大きく抜けていて。

 歌が、うまいというより、すごくて。

 で、怖くて。


 それが僕の理想。

 山下 久美子は結構それに近い。

 でも、こういう人と二人でいたら、きっときついよね。

 感性で、無意識に、人を傷つける。

 でも、無意識だから、罪悪感などなくて、

 天真爛漫に笑われたら、一緒に笑っちゃうよね。


 でも、そんな女の人が、ほんのたまに見せる弱さは、

 僕には、一生行き効き続ける「麻薬」です。


 大学に入学したばかりの頃、サークルの先輩の女の人に憧れてた。

 僕より、5つ上の、レコード会社勤務の人。

 ものすごく頭が良くて、繊細で、強くて、豪快で・・・・・

 たぶん、僕の好みの女性の原型はその人によってつくられてる。


 で、その人が25歳のときに、「クリスマスケーキですね。」と冗談で言った。

 意味をきかれたから、こんなことぐらいで傷つかないと思って、正直に言った。

 そのときは、予想どおり、大笑いをしてくれたんだけど、

 しばらく歩いて、信号で止まったときに、ぼそっと言われた。

 

 「そんなこと言われると、哀しいよ。」


 僕の方が涙が出そうになって、立ち止まってしまった。

 彼女は、元気に、大声で歌をうたいながら、信号を渡っていった。


 僕は、まだガキで、同じような失言を何度も繰り返し、

 そのたびに、その人は、大きく笑いながら、ふっと小さくため息をついていた。


 当時の5歳の差は、どんなに背伸びをしても埋められなかった。


 その人が、しばらくサークルを離れて、半年ぶりくらいに戻ってきたとき、

 僕は、嬉しいと思うより先に、涙が溢れてしまった。

 で、「こんにちは。」としか言えなかった。


 どうしてるかなぁ。

 会いたいなぁ。

 今なら、もうちょっと、大人の会話ができるかな。


 山下 久美子の歌を聴くたびに、そんなことを想い出す。


 ふと思うと、よく聴く曲って、なんか過去の情景が浮かぶ曲ばっかりなんだよね。

 僕にとって、音楽って、そういうものなのかな。


 最近、行き帰りの電車で、音楽ばかり聴いているので、全然本が読めない。

 でも、CDウォークマンからメモリー式のウォークマンに変えたので、

 毎日、100枚くらいの中から、チョイスして聴いていける。

 嬉しい。

 でも、音は薄っぺらで、CDウォークマンの方が心地良い。


 なんでも、これだ! というものはないね。


 生きるということは難しい。


 今晩は、久々に、音に漂って眠ろうかな。

 まだ早いけど。(笑)。