日本人の異常な「ワクチン信仰」 

 

 日本政府は、いち早く英アストラゼネカ社が開発中のワクチンの輸入契約を結びましたが、開発には紆余曲折もありました。少し前の話になりますが、ワクチンが認可される過程とワクチン接種に伴う問題の理解の参考になればと、日刊ゲンダイでのコメントを以下に引用します。

 

 中断を発表した翌日、再開に変更――。英アストラゼネカのワクチン開発は、関係者を右往左往させた。

 同社は新型コロナのワクチンの臨床試験を中断すると発表した理由を「原因不明の症状」が出たためと説明した。一部メディアによると、被験者が横断性脊髄炎を発症したという。その後、被験者の体調が回復したこともあって、臨床試験を再開することにしたようだ。アストラゼネカは7月にも、被験者が多発性硬化症と診断されたため治験を中断している。開発中のワクチンとこれらの症状の因果関係はハッキリしないが、ワクチンには副障害(副作用)がつきものだ。

 ハーバード大学院卒で医学博士・作家の左門新氏(元WHO専門委員)は、副障害はワクチンの「宿命」みたいなものだという。

 「通常のインフルエンザもワクチンを注射した人の2~4割が発熱で頭がボーッとしたり、ダルさを感じたりします。注射した場所が大きく腫れあがる割合も同じ。おたふく風邪ではワクチン接種者の0.03~0・06%に軽い髄膜炎、600万人~800万人に1人の割合で難聴の症状が出ます。ほとんどのワクチンで0・1%未満の人にショックやアナフィラキシーが起きることが分かっています。副障害を伴わないワクチンは存在しないと言えるでしょう」

 ワクチンによる副作用は、時に重くなる場合もあり、米国の世論調査では国民の33%が新型コロナのワクチンを接種しないと回答している。

 一方、日本政府はいち早くアストラゼネカから1億2000万回分のワクチンの供給を受けることを決めた。今月8日、他社からのワクチン購入費を含めて予備費6714億円の充当を閣議決定したばかりだ。

 とはいえ、アストラゼネカのワクチンの〝効果〟と〝安全性〟はまだ未知数。ワクチンの治験は1相から2相、最終段階の3相まであるが、同社は1、2相でも治験を中断したという。

「日本人はワクチンを信じ込みやすい民族で、一人がワクチン接種をすると、われもわれもと予防接種に走る傾向にあります。だけど安全性が確認されるまで待つべきです。ロタウイルス感染症のワクチンなどは『腸重積』という副反応を起こし、最悪の場合死亡するケースもあります。日本人は新型コロナを恐れて、拙速にワクチンに飛びつく感がある。厚労省は重症化する人の割合を14%としていますが、これは検査の分母の感染者数を小さく把握しているためでしょう。実際はもっと低いと思われます」(左門新氏)

 ワクチンは健康な人に打つものだ。リスクを承知で病人に与える特効薬とは全く違う。新型コロナを恐れてワクチンを接種した結果、重い副作用があったら本末転倒だ。

 電車内の換気促進として窓開けによる換気が実施されていますが、予防どころか返って感染の危険を高めてしまうと思われます。国土交通省の指針によりますが、地方運輸局の通達には「十分な科学的根拠はありませんが、事前の警戒として」としています。WHOは結核などの空気感染をする感染症の医療施設での換気に関するガイドラインを出していますが、新型コロナウィルス感染症での窓開け換気は推奨していません。日本では窓開け換気が一人歩きしているのですが、以下少し前に日刊ゲンダイでコメントした事例から推測されるように、返って感染リスクを高めると思われます。

 

窓の開放は逆にウイルスをまき散らす=WHOも米CDCも推奨していない

 

 「密閉、密集、密接を避けていただきたい」――。3月9日に政府の専門家会議が提唱して以来、国や自治体が声をからして「3密」の解消を呼びかけている。これを受けて、電車やビルなどは窓を開けることで「密閉」を回避する動きが起きた。ところが逆に「窓開けはかえって危険」との見解も出てきている。

 理由は今年1月に中国・広州市のレストランで3家族が新型コロナに感染した一件を中国の研究者が調査したところ、エアコンが原因だったことが分かったからだ。風上にいた感染者の飛沫がエアコンの対流で数㍍離れた風下にいた家族のところに移動して感染させたことが判明。この調査結果は7月に、米国の医学専門誌「エマージング・インフェクション・ディジーズ」に掲載される予定だ。

 ハーバード大学院卒で医学博士・作家の左門新氏(元WHO専門委員)は早くからこの論文に着目。4月7日付の本紙で「『3密』の1つの密閉空間が危ないという理由で窓を開ける人が多いようですが、これも問題。感染した人が窓際で咳をしたら、外部から吹き込んだ風でウイルスが室内に拡散してしまいます」と警告を発した。

 左門氏があらためて指摘する。

「専門家会議は人との間隔を1~2㍍空けるよう呼びかけていますが、会議室などの風上に感染者がいる状態で窓を開けたら、ウイルスが風で数㍍も飛んでしまう可能性があります。一番危険なのが電車。走行中の風に乗って車内にウイルスが蔓延してしまう恐れがあるのです。そもそも専門家会議は密閉がなぜいけないのかをまったく説明していません。おそらく若いころに結核患者の病棟の換気が大切だと習った古手の医師が言い出したのでしょう。調べたところ、WHOも米CDCも窓開け換気が必要だとは一言も言ってません」

 日本の医師の中には、ウイルスと空気が混じり合って滞留するエアロゾル感染があるから窓開け・換気が必要だと主張する向きもいるが……。

「エアロゾル感染は病院や歯科医院での医療機器使用で起きる現象。それ以外の場所ではまず起きません。実際、広州市のレストランの調査ではエアロゾル感染は否定されました」

 感染経路不明の人たちの中には窓を全開にした電車で感染したケースがあるかもしれない。専門家会議はこれからも窓開け奨励を続けるつもりなのか。

 

 

 一般的に冬になると、インフルエンザなど一部のウィルス感染症が流行ますが、なぜでしょうか。これにはウィルスと人の方の原因があります。

 

まずはウィルス側ですが、以下202012月刊行予定の拙著「ウィズコロナ時代の感染症対策(仮題)」(三笠書房)からの抜粋です。

 

 三密の「密閉」とは、十分な換気が行われていない閉鎖空間をつくることです。問題は湿度にあります。密閉空間では多くの人の皮膚から水蒸気が蒸発し、湿度がとても高くなってしまいます。新型コロナウイルスは乾燥に弱く、空気中で30秒もしないうちに周りの水分が蒸発すると失活、すなわち感染力を失います。ところが、湿度が高いと水分はすぐに蒸発せず、通常より小さい飛沫が感染力を保持したまま空気中を漂い、数m離れた人にも吸気から肺へ直接感染することがあるというのです。

これを避けるために、空調換気をして湿度を下げることが必要です。ただし、窓開け換気は返って危険。本来数秒で2m以内に落下する飛沫が開けた窓からの気流に乗って遠くまで達して多数の人に感染させてしまう恐れがあります。実際、中国のレストランでエアコンの気流に乗って飛沫が遠くまで達して、別々のテーブル客3家族9人に感染させた例があります。窓開け車内換気も大変危ないことになります。

 一方、湿度の低い乾燥室内では、通常より小さい飛沫がより遠くまで飛ぶことになります。

ですので、湿度が高い場合は換気によって、低い場合は加湿器で、室内の湿度は4060%に保つのが大切です。

 

次いで人側の原因ですが、以下日刊ゲンダイでのコメントです。

 

「北海道の感染拡大は気候が影響していることは確かです。冬場は乾燥により、のどや鼻の粘液が少なくなると、ウイルスを不活化させる能力が弱まり、体外への排出も減少する。つまり、ウイルスに対する防御力が弱くなるのです。また、気温が下がると、血管が収縮し、血流が悪くなります。そのため、鼻、のど、気管支の機能が低下し、免疫力が落ちます。新型コロナに感染した場合、夏よりも冬の方が発症しやすくなると言えます。高齢者や肥満、糖尿病、高血圧の人は重症化しやすいので、冬のコロナ感染は要注意です」

 

今年はかなりインフルエンザ感染者が少ないものの、例年流行する冬に向かって新型コロナとの同時流行はあるのだろうか。他の解説者のコメントがないのでやや分かりにくいですが、「女性自身」でのコメントを掲載します。

 

「インフル席巻と同時感染」

(前略:世界的に死者数が減っていて弱毒化が指摘されているという解説と、専門家の見解を紹介)

 

元WHO専門委員の医学博士・左門新氏もこう語る。

「治療実績を積んだことが死者数を減らした大きな要因だと思います。ただし、ウイルスはランダムに変異するので、弱毒化している可能性もあるでしょう。かつてSARSは終息しましたが、これはウイルスが強かったため我々が厳しく対処をしたからです。長いスパンで見て、ウイルスが生き残って生物に感染させ続けるには、あまりに強毒だと長く続きません。そのため、実は弱毒化したほうがウイルスは長く生き残るということは言えるでしょう」

 

冬の足音が近づくと、コロナとは別に、インフルエンザ感染にも警戒しなければならない。

前出・左門先生は続ける。

「いまはコロナ禍で、手洗いや消毒、マスクなどの感染予防が徹底しているので、インフルエンザにかかる人はかなり少ないです。ただ、コロナへの警戒を緩めて感染予防を怠れば、インフルエンザの感染者は増えると思います」

 

(中略:コロナとインフルの同時感染でサイトカインストームのリスクが増えるという研究結果を紹介)

 

左門先生は“同時感染”の危険性についてこう力説する。

「医学的には、ウイルスに感染するとインターフェロンという免疫ができるので、新型コロナが蔓延していればインフルエンザにかかりにくい状態だと思います。ただ、同時に感染することはもちろんありえます。その場合、別々のウイルスなので体の別々の場所に影響が出るという意味でも、重症化のリスクはあります。 また、ウイルスに感染してさらに細菌にも感染する“混合感染”を起こすと、肺炎を起こして重症化し、死に至ることもあります。だから、ウイルスに感染したら細菌感染を防ぐ目的で、ウイルスには効かない抗生物質を投与することもあるんです」

 

 

東京始め日本全国の感染者報告数が最大を更新しつつあります。今後欧米やその他の地域のように爆発的に流行するのでしょうか?以下、「女性自身」へのコメントです。

 

「今回、第3波が来たことは間違いないです。これから冬を迎えて感染者が諸外国のように爆発的に増えるのではと心配されていますが、私はそうはならないのではないかと思います」
 こう語るのは元WHO専門委員でハーバード大学院卒の医学博士・左門新先生。

(中略)

左門先生は国内で流行しているウイルスの毒性が今後弱まってい可能性を指摘する。「強毒なウイルスは徹底した隔離などの対策によって広まりにくく、結果的に弱毒なものが生存していくことになります」

(中略)

経済活動を維持しながらも、欧米より少ない感染者数を維持できた背景には、“日本人の国民性”があると睨むのは左門先生だ。
「国の対策が不十分でも感染者が少ないのは、国民一人ひとりがしっかりやるべきことを守っているからでしょう。マスクも屋外ではあまり必要ありませんが、“とにかくマスク”と言われたことをきちんと守ったことで、必要な場面でも徹底されたわけです」

(中略)

左門先生は日々の徹底した心がけが肝要だと説く。
「手洗いは10分おきなど頻繁にはできません。なので、アルコール消毒スプレーを日頃から持ち歩き、何かに触ったらすぐに指先に吹きかけるほうがいいのです。スプレーしたら15秒ほどこすって、アルコールを満遍なく広げてください。
マスクと消毒、国民みんながこれを徹底すればワクチンに匹敵する効果があるはずです」