新型コロナは飛沫感染および接触感染が主な感染経路で、前者にはマスク着用、後者には手洗いや消毒が主な感染対策となっていますが、接触感染は少ないのではないかという論文がでました。

以下、日刊ゲンダイでのコメントを引用します。

 

注目のネイチャー誌論説

「新型コロナの接触感染はまれ」は本当か

 

「接触感染は『まれ』だと思われる」――。最も権威の高い学術誌の1つ、英ネイチャー誌がそう指摘した最新論説に注目が集まっている。

 米ラトガーズ大教授のE・ゴールドマン氏が英医学誌「ランセット」に発表した「新型コロナウイルスは接触による感染力が弱い」との論文に基づく内容だ。米CDCが公式サイトに載せた「接触感染は新型コロナウイルスが広がる一般的な方法ではないと考えられる」との一文も紹介。まるで「接触感染は都市伝説」と言わんばかりの印象すら受ける。

 これまで新型コロナウイルスの生命力を巡り、「段ボールの表面で24時間生存」「プラスティックやステンレスでは2、3日生き延びる」との研究結果が公表。「ドアノブやエレベーターのボタンに直接触れない」も習慣化していたが、〝迷信〟だったのか。

「そこまで極端な論旨ではありません」とはハーバード大学院卒で医学博士・作家の左門新氏(元WHO専門委員)だ。

「ゴールドマン氏の論文によると、昨年、実施されたウイルスの『失活』実験の多くは大量のウイルスを使ったため、数日間生存との結果が出た。しかし、その後に改めて日常生活で接する量のウイルスを使った実験を検証したところ、1~6時間で失活することが判明したのです。つまり、居酒屋などでテーブルや椅子を次の客が使用する場合は消毒すべきですが、営業後の店内やオフィスはそこまで神経質に対処する必要はない。6、7時間も放置すればウイルスが失活するからです。職場のパソコンや映画館の座席も同じ。学校で感染者が確認されても、1日閉鎖すれば十分でしょう」

 ドアノブなども最後に人が触れてから6、7時間経過していれば、安全性は高まる。

「最も警戒すべきは飛沫といわゆるエアロゾル感染。しっかりマスクを着用し、ソーシャルディスタンスを確保して安全な換気を心がける。こうしたことをさらに徹底するべきです」(左門新氏)

新型コロナウィルスに変異が起こり、英国型、南アフリカ型の日本への上陸が懸念されたいます。一体どうなるのでしょうか。以下日刊ゲンダイでのコメントを引用します。

 

ワクチン効果薄 英国型×南ア型「スーパー変異株」上陸恐怖

英国で流行している新型コロナの変異株がさらに「南アフリカ型」へと変異し、衝撃が走っている。感染力が強い英国型とワクチンが効きにくい南ア型が混在したハイブリッドである。史上最強のスーパー変異株の登場に世界は戦々恐々だ。
 英国型は感染力が従来型と比べて最大1・7倍だが、既存のワクチンは有効とされている。
 他方、南アとブラジル型は、感染力では英国型に劣るもののワクチンが効きにくく、再感染の恐れがある。ウイルス表面の突起部分で「E484K変異」が起き、抗体反応をかわす特徴を持っているからだ。
 英国型は「N501Y変異」だ。これまで英国型で見られなかった「E484K変異」が初めて確認され、英国の専門家らは「最も懸念される変異」「変異株の『るつぼ』に発展する恐れがある」などとして、大騒ぎになっている。
 抗体がかわされてしまうウイルスは究極の脅威だ。世界中が接種競争に走っているワクチンもアテにならなくなる。また、一度感染して抗体を持っても、再感染のリスクにさらされるのだ。

 

英国型×南ア型のハイブリッド

 ブラジル・アマゾナス州の州都マナウスでは昨年3月から感染が急増し、5月以降、減少した。人口の約66%が感染して、感染拡大が収まったので、多くの人が免疫を持つことで流行が広がりにくくなる「集団免疫」状態の可能性があるとの論文が9月発表された。
 ところがその後、変異株の出現で一変した。12月以降、ものすごい感染爆発に見舞われ、医療崩壊、死者続出の悪循環に陥っている。従来型に感染した者が再感染するケースも多く、同州の感染者の9割が変異株によるという。
 1月25日の会見でバイデン米大統領は、ワクチン接種を加速させることで「夏までにはかなり『集団免疫』の状態に近づくことに自信を持っている」と強気だったが、ブラジルのマナウスでは、変異株はやすやすと集団免疫を突破している。

 ハーバード大学院卒で医学博士・作家の左門新氏(元WHO専門委員)はこう言う。
「効くワクチンを迅速に開発することが最も重要です。ファイザーやモデルナなどのメッセンジャーRNAタイプであれば、新たな変異株に有効なワクチンも短期間で安価に開発できるはずです。WHOや各国はすぐに新ワクチン開発推進に全力を投じるべきです。なお、従来のワクチンで効かなくなる変異株は、これからも登場することは間違いない。その都度、新しいワクチンを開発する必要があります」
 日本でも南アとブラジル型の変異株の感染者は確認されている。スーパー変異株の上陸に備えるべきだ。

新型コロナ感染症の症状として、今やよく知られた味覚・嗅覚障害に、舌や手足の炎症症状が加わりました。以下、日刊ゲンダイでのコメントを引用します。

 

ロナ新初期症状「手足、舌に異常」とスペイン研究班公表

 舌や手足の症状に比べて報告数は少ないが、じんましん(6・9%)や発疹(2・9%)、小さい水ぶくれ(1・6%)といった症状も確認された。
 研究チームはこうした初期症状について、〈手足の赤みや膨張感、落屑や斑点はコロナに感染しているかどうかの診断に役立つ可能性があり、日々、確認されるべきだ〉と指摘している。果たして、感染の有無を知る手がかりとなるのか。ハーバード大学院卒で医学博士・作家の左門新氏(元WHO専門委員)がこう言う。
「診断につながる重要な症状といえます。ただし、報告されている症状はコロナ感染症に限らず、他の病気でも確認されるものです。ウイルスや細菌、化学物質でも同様の炎症が引き起こされるので、コロナに感染しているかどうかは判断できません。したがって、報告された症状はコロナ感染の診断項目にはなりませんが、感染を疑うヒントにはなります」
 舌や手足に身に覚えのない「サイン」が出たら、検査を受けた方が安心だ。

 

 2種類の新型コロナウィルスに同時感染した人が確認されましたが、今後どんなことが起こってくるのでしょう。日刊ゲンダイへのコメントを以下引用します。

 

【サンパウロ時事】ブラジルのフィーバレ大学生命工学研究所(リオグランデドスル州)は26日、2種類の新型コロナウイルスに同時感染したケースを2件確認したと発表した。

 感染者はいずれも回復したという。

 研究所によると、14~80歳の感染者から得た92件のサンプルを国の専門機関で解析。昨年11月に採取された2件のサンプルから、異なる遺伝情報を持つ2種類のウイルスが検出された。

 研究所は「同時感染にもかかわらず感染者らは軽症から中等症で済み、入院の必要なく回復した」と説明。一方で、「異なるウイルスに同時感染して遺伝子が混ざれば、新型コロナの進化の温床となる恐れがある」と警戒を促した。 

【サンパウロ共同】ブラジル南部リオグランデドスル州のフィーバレ大学の研究所は26日、同州で2種類の新型コロナウイルスに同時に感染した例が2件あったと発表した。どちらも重症には至らなかったという。

 同研究所などのチームが14~80歳の患者92人についてウイルスの遺伝子解析を行った結果、同時感染した2例が判明。患者は軽症から中等症で、入院の必要はなかったという。

 

ハーバード大学院卒で医学博士・作家の左門新氏(元WHO専門委員)はこう言う

「体内に2つの異なるウイルスが存在すると、お互いの遺伝子を交換しあい、新たな変異ウイルスを生み出す温床になります。現在の変異ウイルスよりも、さらに感染力が強くなったり、致死率がアップしたウイルスが発生する可能性も否定できません」

 

 

 

 

 

英国で変異した新型コロナウィルスは感染力が高いものの、重症化には影響がないとされていいます。ならば、死亡する人数も変わらないのでしょうか。そうでもないようです。以下日刊ゲンダイでコメントした記事の引用です。

変異種ウイルス感染力70%増で「致死率14倍」…英国疫学者が警鐘、2~3カ月後に主流化

 英国由来の新型コロナ変異種ウイルス。静岡で市中感染が疑われる事例が確認され、さらなる感染拡大の懸念が広がっている。変異種の感染力は最大1・7倍と推定されているが、重症化リスクや死亡率は従来と同程度らしい。強毒化はしていないようなので、ついホッとしてしまいがちだが、安心してはいけない。死者数を左右するのは致死率より感染力――。英国の疫学者が警鐘を鳴らしている。英ロンドン大の公衆衛生学・熱帯医学大学院の疫学者、アダム・クチャルスキー教授は〈感染力が50%高いウイルスは、致死率が50%高いウイルスより、はるかに大きな問題だ〉とツイートし、衝撃の試算を紹介している。 1日の感染者数を1万人、6日間平均の実効再生産数を1・1(1人の患者から平均1・1人に感染)と仮定して試算。致死率が0・8%では1カ月後の死者数は1日当たり〈129人〉になるが、致死率が50%上がると〈193人〉に増える。一方、致死率は0・8%のままで、感染力が50%高まった場合の死者数は、何と〈978人〉と7・6倍に跳ね上がるのだ。  英国の変異種の感染力は最大70%高いとされる。クチャルスキー教授の計算式を基に日刊ゲンダイが試算すると、致死率0・8%、感染力70%増のウイルスでは〈1829人〉と14倍超となった。  

 ハーバード大学院卒で医学博士・作家の左門新氏(元WHO専門委員)がこう言う。 「変異種ウイルスは、従来型と比べて重症化リスクや死亡率が同程度と報じられていますが、甘くみてはいけません。クチャルスキー氏の試算はその通りで、決して大げさではない。この警鐘をしっかり受け止めて、いかにアクションにつなげられるかが重要です。今以上に予防対策を徹底し、早期にワクチンを安全に接種できれば、感染者や死者は減少させることができます。今後、日本でも感染力の強い変異種ウイルスが主流になる可能性もあり、まさに今が正念場といえます」  新型コロナの1日の死者数は19日、100人を突破した。グーグルの感染予測(20日時点)によると、今月18日から2月14日までの28日間の死者数は8210人と、1日当たり293人となっている。  変異種は出現判明から2~3カ月後に主流になるとされる。絶対に侮ってはいけない。