前回お知らせしましたが、私、社内異動でマルプロチームに移りました。
マルプロ? なんでも略せばいいと思って。
(1)プロで略す外来語
プロでもワープロはプロセッサー、芸能プロはプロダクション、セミプロはプロフェッショナル。ほかにはプロパー、プロミス、プログラム、プロジェクト、プロフィール、プロモーションなどプロから始まる英語はたくさんあります。マルプロのプロはこの中にはありません。
(2)コンで略す外来語
パソコン・・・コンピューター
リモコン・・・コントローラー
シネコン・・・コンプレックス
ゼネコン・・・コントラクター
ツアコン・・・コンダクター
ミスコン・・・コンテスト
合コン・・・コンパニー
エアコン・・・コンディショナー
ボディコン・・・コンシャス
カラコン・・・コンタクト
(3)頭文字だと
英語圏の国では、AC(エアコン)、PC(パソコン)、TC(ツアコン)などと頭文字だけで略しますが、頭文字から逆に元のことばを類推するのは無理ですね。
KOから(ノックアウト)を思い浮かべるのでしょうか?
(4)日本語なのか外来語なのか、わからないような略語
①モノクロ(物黒?)
白黒のことをモノクロと言っていると思われがちですが、monochrome(モノクローム)という正真正銘の英語で、単色という意味です。赤一色で印刷してもモノクロです。
②チューハイ(酎杯?)
焼酎ハイボールの略です。
酎ハイとサワーは同義語と言っていいのでしょうか?
チューハイを浸透させたのがこのCM。
1984年、松田聖子の『スイートメモリー』とともに流れた「タカラcanチューハイ」です。
ハイボールが本来の「ウィスキーをソーダで割ったもの」として言われるようになったのはつい最近ですね。
③マタハラ(股腹?)
セクハラも日本語っぽかったのに、マタニティーハラスメントでマタハラとは。猿股と腹巻とを合わせた防寒具かい?
スーパーでは猿股を「申又」と表記して売っています。
候文に出てきそうな漢字です。
最近はカスタマーハラスメントでカスハラなんて言葉も出てきました。粕原さんとかいませんかね。
④デリバリー(デリ貼り?)
今でこそウーバーイーツとかの影響で「配達」という意味で定着していますが、私が新入社員だったころは、商品を入れた段ボール箱に送り状を入れて貼るシールのデリバリーパックをデリバリーと呼んでいました。
多くの人が「デリ貼り」と思って使っていました。女子社員が間違って「前貼り」と言ったのを思い出します。
そう言えば「段ボール」も「断面が階段状に見えるボール紙」が由来ですが、いまはたいてい「ダンボール」と全部英語のように書かれます。
⑤リストラ(栗鼠虎?)
リストラクチャリング(再建)の略です。今や人員削減、首切りに特化して使われているような。
リストラとは関係ありませんが、中学生のころ、あのねのねの歌う『大きな栗とリスの唄』の意味がわかりませんでした。
⑥デジカメ(デジ亀?)
ディジタルキャメラでしょうか。「でじ」は「げじげじ」を連想させる響きがあります。こち亀に似てますね。そう思うのは私だけでなかった。
(4)似たことばに
①ハンストとパンスト
ハンガーストライキとパンティーストッキング。英語圏の人はこの二つに類似性を見出すのでしょうか?
パンストはパンティーとストッキングを合わせた衣類とありますが、パンストの下にパンティーを履きますよね。
(と思ったら上にショーツを履く?)
コミューズ COMUSE 風が通るストッキング レース付き サスペンダーストッキング パンティ部レス パンスト | SHIROHATO(白鳩) (wakudoki.ne.jp)
近年、パンティーとは言わず、ショーツというようになりました。
以前、衣料品業界にいたとき、ズボンのことをパンツ、半ズボンのことをショーツというように教わりましたが、日常のことばとのギャップを感じました。
②インフラとインフルとインフレ
インフラってインフラストラクチャーの略だって、今知りました。
インフルエンザをインフルと略しますが、最近はインフルエンサーとかいう紛らわしいことばが出現しました。
インフルエンザは江戸時代「印弗魯英撤」と書かれました。印度、阿弗利加、魯西亜、英吉利が撒(ま)き散らした菌?
インフレはインフレーション。デフレの反対です。
(5)英語のような日本語
①カイロ
ふところに入れるいろりで懐炉。
今の子供たちはこの袋状のものしか知らないでしょう。
エジプト由来?
②ケータイ
ポケベルやPHSは英語なのに「携帯」は新商品としては久々の日本語。でもケータイとカタカナに。その後はスマートフォンを略してなぜかスマホ。
昔「携帯」は免許不携帯のときにしか使わないことばでした。ポケット電話だとポケベルに近いし、懐中電話だと懐中電灯みたいだし、さすがに袖珍(しゅうちん)電話ってのは。
③スバル
クルマの名前として有名ですが、本来はおうし座のプレアデス星団の和名で、漢字では昴と書きます。
谷村新司が『昴-すばる-」と命名した曲をヒットさせました。
「すばる」は「統べる」と同語源です。富士重工業が5社を統合して(統べて)スバルという会社になりました。「すばらしい」も同語源で、いいことばですね。