干支(えと) のつづきです。

 

十干のほうは契約書でよく見ます。

○○(以下という)は□□(以下という)に対し・・・

と、甲乙間で契約を交わします。

十数年前自分の職場で相手と交わした契約書を見たら、

相手の関連会社がいっぱい登場して、

最後の署名欄には甲乙丙丁戊までありました。

壮観!

 

十干十二支は年号を表すのにも使われます。

最もわかりやすいのが1924年完成の甲子園ですね。

日本史の事件名にも干支が使われます。

 

乙巳の変(645年)

壬申の乱(672年)

戊辰戦争(1868年)

 

韓国では

壬辰倭乱(=文禄の役 1592年)

丁酉再乱(=慶長の役 1597年)

と呼びます。

 

中国でも辛亥革命戊戌政変等、多々あります。

ちょっと待った!645年って大化の改新だろ?

その「おつ何とかの変」って何?

と思う方も多いでしょう。

中大兄皇子と中臣鎌足が蘇我氏を滅ぼした事件を

今の歴史の授業では

乙巳の変いっしのへん)と教えるそうです。

(おっしのへん)とも読むそうですが。

そこから始まる一連の制度改革を大化の改新と呼びます。

自分が習ったときはこのクーデターもひっくるめて

「大化の改新」でした。

島原の乱も今は島原・天草一揆というらしいですし・・・

 

十二支は時刻にも使われます。

子の刻は0:00、午の刻は12:00。

正午、午前・午後ということばに生きています。

丑三つ時なんてのもありますね。

 

また、十二支は方角にも使います。

北・・(ね)

北東・・丑寅→(うしとら)

東・・(う)

南東・・辰巳→(たつみ)

南・・(うま)

南西・・未申→(ひつじさる)

西・・(とり)

北西・・戌亥→(いぬい)

 

地球の南北を結ぶ線を「子午線」だなんて

美しい言葉ですね。

乾坤一擲(けんこんいってき)とは

運命を賭けた大勝負のことです。

 

艮(うしとら)の方角は鬼門と言われます。

だから鬼は牛の角を生やし、虎の皮のパンツをはいています。

 

都の西北早稲田の杜に・・・」は

早稲田大学の校歌ですが、

早稲田実業学校の校歌は

都のいぬゐ早稲田なる・・・」です。

作詞はどちらも相馬御風です。

西北を乾(いぬい)に置き換えただけですね。

 

巽(辰巳)さんや乾(犬井)さんは見かけますが、

うしとらさんや ひつじさるさん はいるでしょうか?

トラウマさんは?