学校での最後のお仕事?! | ねっぱりあんサモアに行く!!     (Tweet of Samoan)
今週はカレッジの全国テストの週で、MESCのスタッフもほとんど試験
監督に出払っている状態である。

小学校ではもう試験が終わって、終業式に向けての準備をしていると
ころである。

ボランティアの体育部会で話し合い、今年度最後の授業研をこの週に
小学校で行う計画を立てた。

アピア市内の小学校に的を絞り、授業研を行える学校をJOCVのいる
学校を中心にピックアップして、校長先生に授業研を行う許可をもらう。

生徒を中心に体育を行う授業と、先生方にいくつかの運動を実践して
もらう授業の2種類の実技授業と、先生方に体育の授業の意味を理解
してもらう講義を、体育部会のメンバーで分担して行うことにした。

生徒に対しての授業を11月23日(月)、飛行場近くのファガリイ小学
校で、先生方中心の授業を11月26日(木)ファレフィツ小学校で行う
ことになった。


11月23日(月)

雨季の時期を象徴するかのように、朝から雨が激しく降っている。体育
館など無いサモアの学校で、雨が降り続けたらどうするのかと心配し
ながらファガリイ小学校に向かう。

学校に到着した時は雨も小降りになり、何とかグランドでできそうな雰
囲気だったのだが、準備をしている最中に、再び激しい雨が降ってき
た。



グランドのあちこちに水溜りができるような激しい雨である。サモアの
雨季は、激しい雨が断続的に降ったりやんだりする事が多い。





雨がやむのを待つ間、時間がもったいないのでラジオ体操を子供
たちと一緒に行った。




子供たちにとっては、初めてのラジオ体操であるが、ビデオを見なが
ら楽しそうに行っていた。




しばらくすると雨があがったので、この日の実技担当「夜の帝王」
ことEさんの指導の下、体育の授業を行った。全員で準備運動を
行っているところ。




ぬかるむ足元を気にしながらも、生徒は先生の指示に従って行動す
る。

この日のメインはグループでの協力性を高めること。チームでの輪
くぐりや、タグの取り合いなど、友達と遊びながら協力していくもの。




ここの学校の先生方は、子供たちの中に積極的に入ってくれて自分
たちも子供と一緒になってゲームを楽しんでいた。子供と一緒に楽し
む姿がとても素敵だった。


実技の授業のあとは、授業反省と、先生方に向けての講義。講義は
私の担当で、「なぜ成長期に体育が必要なのか?」と言う題目でプレ
ゼンテーションを行った。





プレゼン用の原稿を用意してそれを読むだけなのだが、原稿から目
を離すと、どこまで読んだのかがまるでわからなくなる。聞くほうにとっ
ては非常に聞きづらいプレゼンだったと思う。




プレゼンの中に、ラジオ体操の紹介を入れておいたので、実際に
先生方にもラジオ体操をやってもらった。左端の立派な体格の人が
この学校の校長先生。





最後に私の作ったテキストブックを宣伝してプレゼンを終えた。

外交辞令もあるのだろうが、先生方の反応も良く、校長先生もまた
来てくれとおっしゃってくれて、授業をやった方にとってもやり応えが
あった授業研であった。

11月26日(木)

この日はファレフィツ小学校で授業研を行った。ファレフィツは対象を
先生方に置き、先生方に楽しいエクササイズを実践してもらうという
方向での授業を考えた。




この日の実技担当はカレッジに務める体育教員のYさんとSさん。
この日も雨で天気が悪かったのだが、ファレフィツには広いファレが
あるので、ファレで授業を行った。左端の人がこの学校の校長先生
である。




ウオームアップなどで行うエクササイズを紹介し、実際にサモアの
先生に行ってもらう。我々体育隊員も、学校の先生方に混じり、一
緒に行った。

一人で行うエクササイズではなく、2人以上で行うエクササイズを
選び、協力して行うことを意識させた。




これは4人一組で行うエクササイズ。みんな楽しそうに喜んで行うの
だが、体格のせいかすぐ息が上がり、休みたがる。




実技の後半は、ボールゲームの紹介として、ドッジボールを行った。
サモアで、球技と言えば男子はラグビー女子はネットボールが定番
だが、他にも楽しい球技があることをビデオを使って紹介した。

実際に2チームに分かれてゲームを行った。女の先生が多いのだが
どの先生もボールのキャッチは驚くほどうまい。JOCVの話によると
女の子も小さい頃からラグビーをする機会が多いので、キャッチが
うまいとのことであった。



実技の授業のあとは、前回と同様、先生方への講義。内容もほぼ
前回と同じであるが、前回の反省を踏まえて、内容を少し変更した。



これは変更した内容ではないのだが、このようにスキャモンの発育
曲線を使いながら、成長期の体育の必要性を説明している。


ファレフィツでも、先生方は体育の授業を好意的に受け取ってくれた
気がする。今年の授業は12月の第1週で終わってしまうのだが、来
年の新年度になったら、また体育の授業に来てくれと要請された。


一年の終りの時期ではあるが、小学校で体育の研究授業を実施で
きたことは来年に向けて、いい取り組みだったと思う。

私にとっては、これがサモアで最後の学校での仕事になるだろうと
思う。いよいよ、残るはMESCでのプレゼンテーションと事務所での
最終報告のみになってきた。安堵の気持ちとすることがなくなるとい
う空しい気持ちが交錯して複雑な気がする。


とりあえずMESCのプレゼンの準備にシフトしていくことにしよう。