『ものがたりの街 津山』稲葉なおと著
帯にある「平安時代から現代まで 菅原道真から稲葉浩志まで」といフレーズがとても印象的で目を引く😁(下は津山限定・特製しおり)
津山の建築と人物に関する物語に焦点をあてた本書は、津山市を深く理解する上でとても参考になる一冊である。
その人物の章で『稲葉浩志』があり、次のように本人が語る内容が紹介されている。
大人になると、小さいときからもっといろんな場所に出かけて、いろんな人に出会っておけばよかったなんて思うこともありますが、うっすら都会(とりあえず東京)に憧れながらも町を出ることもなくロックを聴きまくり、ロックに取り憑かれたまま少年時代を過ごし、ギターの達人である同級生に出会い、歌を歌い始め、それが基礎となって自分の歌のスタイルが培われたわけですから、もし突き詰めたいものがあれば出不精もそんなに悪いものじゃないかもしれません。私は津山出身ですが、歌い手としての稲葉も「津山産」だと胸を張って言えます。
この言葉に私はたまらなく共感する所がある訳です。
多感な思春期の頃をあまり刺激的とは言えない環境で育った人ほど、知的好奇心が熟成されると共に、その内に秘めた情熱の発散は永い間持続して行くものなのではないのかと。
つまり、想いが簡単に成就するほどそれに対して飽きっぽくなり、知識の理解も浅いものとなってしまう。もちろん世界観を広げたり知見を深める意味では外に出掛けることは大切なのだが、ものごとを突き詰めるのには「出不精もそんなに悪いものじゃない」ことは確かであると思う。
